<大相撲九州場所>◇初日◇8日◇福岡国際センター
40代木村庄之助(63=春日野)が、行司の最高位を襲名後、最初の一番で際どい相撲を裁ききった。
結びの一番、横綱大の里-小結義ノ富士で、庄之助は義ノ富士に軍配を上げた。もつれた土俵際で、大の里の手が先についたのか、義ノ富士の足が出ていたのか。審判団から物言いがついたが、協議の結果、行司軍配通りに義ノ富士の勝ちとなった。
庄之助は「義ノ富士の足が残っている。大の里が先に手をついたように見えた。義ノ富士の足が飛んでたら迷ったかもしれない」と勝負判定の根拠を口にした。
立行司は、短刀を懐に差している。差し違えた時は切腹する覚悟があることを示すもので、「いきなり腹を切るかと思った」と冗談を口にしつつ「そこそこ自信はあって、(判定の)逆はないだろうなと思った」と振り返った。
庄之助は行司の最高位で、結びの一番だけを合わせる。庄之助として土俵に立った最初の日に、難しい判定を課せられたが、見事な判断。「もういいでしょう。しばらくないように…」と話していた。【佐々木一郎】