【少年野球特集】各メーカー創意工夫 中学最初の推しグラブ/後編

左上から時計回りに、ローリングス、Xanax、ミズノ、D-quest、GLOM(同型でも型付けで、オリジナルの形に!)

野球メーカー11社に聞いた「中学最初の推しグラブ」の後編です。各連盟とも1年生大会があるように、入学直後から試合出場の機会もあります。投球数の制限の関係で、小刻みな継投も多く、どの部員もマウンドに上がる機会だってあるだろうし、内野も外野も守る機会だってあります。悩ましいところですが、中学生や女子選手に向けたアイデア商品もあるんです。(表示価格は税込み)【久我悟】

 

◆ローリングス

投手でも内外野でもアピールできるプレーヤーに

【硬式=HOH®UTILITY(5万2800円)】投手も内、外野でもアピールしたいユーティリティープレーヤーに。品質の高さで高校野球入門モデルとしても推している。小柄や女子選手はHOH®RISING STAR COMB(4万6200円)は手入れ部にタイトフィット設計を採用。投手、内、外野手タイプに、オールラウンドも用意。

【軟式=HOH®PRO EXCEL ELITE(2万4200円)】タイトフィット設計は成長に合わせて調節可能。中学から野球を始めるならHYPER TECH R2G(1万8700円)は型付けしなくても軟らかい即戦力タイプ。

 

◇グラブの寿命◇ 長持ちしてもらいたいが、丁寧に手入れをしても、中学野球のグラウンドは硬い土だったり、傷だらけのボールで、グラブも痛みやすいのも現実。使用頻度によるが、取材を通して「2年の秋に、高校進学後もしばらく使う物に買い換えるのが理想」とする声もあった。入門編にリーズナブルな物を薦めるのは、そんな理由もある。

 

◆Xanax(ザナックス)

硬式も軟式も小、中、大3サイズから選べる

【硬式=トラストシリーズユーティリティライン(5万7200円)】小、中、大の3サイズから選べる、品質と耐久性を兼ね備えたオールラウンド用。機能性のある特殊ウレタンを内蔵してフィット感と、人さし指、中指、薬指が指袋の中心をキープできる「手ノリ」の良さで、安定感のある捕球を求めた。

【軟式=同スモールハンドライン(2万7500円)】手の小さい選手や女子のために、グラブ自体の大きさは一般的なグラブのサイズ感でありながら、手入れ口や内部構造に工夫を凝らして、フィット感を追求。これも小、中、大3サイズから選べる、野球少年少女たちへの心遣いだ。

 

◇大事なのは…◇ できれば型付け済みのサンプルグラブを用意しているお店が、選びやすく、相談にも乗ってもらいやすい。その際、今使っているグラブを持参して見てもらうと、自分の捕球の癖や動かし方に合わせた物を薦めてもらえるし、そういうお店を求めよう。使ってきたグラブは大事に手入れを続けて、新品が手になじんでからも雨天の練習用など「第2グラブ」として役立てよう。

 

◆ミズノ

調整可能で安心な「ジャスト・フィット」

【硬式=GLOBAL ELITE H Selection SIGNA JF(4万1800円)】「中学野球用」を掲げ、JFとは「ジャスト・フィット」。薬指のフィット感を調節できるαライン構造と、手首橫の2本のひもで手口を調整する機能を搭載して、成長期でも安心。手首側に重心を寄せ、軽く感じるバランスに設計で、人気の「グロエリ」らしい質感 !!

【軟式=WILL DRIVE RED U-Plus(2万1450円)】複数ポジションを守れるよう、深く、広いポケットに。「投手×内野×外野」「投手×内野」「投手×外野」「内野×外野」と「兼任」にこだわった。あらゆる位置を守る現代中学野球事情を追求した。

○…ミズノ東京本店で「おじさんの憧れグラブ」を発見!! 1970~80年代の同社の代表ブランド、ワールドウィンの「赤カップ」(硬式用)と「青カップ」(軟式用)の復刻版で、阪急山田久志モデル、巨人篠塚和典モデル、原辰徳モデル、阪急福本豊モデルがミズノ直営店で限定販売されている。

 

◇オールラウンド◇ 1年生は内野か外野、投手も含めていろんなポジションに挑戦することも。どの位置にも対応しやすい「オールラウンド」「ユーティリティー」タイプはサイズが大きくなりがちで、一般用だと中学生には、手の中がぶかぶかなことも。便利なはずのオールラウンドも、フィット感がなければ不便なグラブになる。必ず手にはめて選びたいし、まずは中学生用から試そう。

◆GLOM(グロム)

職人が直接対応するパーソナルオーダー

【オーダーグラブ(硬式=4万1800円~、軟式=3万800円~)】東京・足立区に工房を構える。千葉・柏などフィールドフォース社の練習場「ボールパーク」で既製品を販売するほか取扱店は少ない。篠原智明工房長のお薦めは、職人が直接相談に応えて仕上げていく、パーソナルオーダー。工房や各地のイベントで実施しており、サイズや希望を聞き取りながら、現在のグラブや、手の動きを参考に基本型を決定。細部の仕様や形を決めていく。遠隔地ならオンライン面談も可能。革質で価格は変動するが、動きや好みに合わせたオリジナルグラブが最高5万5000円(オプション別)というコスパも魅力。※ヤングリーグのみ協賛外メーカー。

 

◇型付け&ケア◇ お店でグラブを購入すると「型付けはどうしますか?」と聞かれるはず。グラブの特長と使う人のクセや希望をベースに、動き方や柔軟性がでるよう加工する作業だ。本格的に野球を始めるなら、一気にお店で軟らかくしてもらうより、6~7割程度動くようにしてもらい、自分で捕球しながら仕上げたい。お手入れは「ブラッシング」を使うごとに、オイルの塗りすぎに注意して「保湿」「保革」を使用具合によって行う。

グラブ型付けの特集はこちら>>

グラブケアの特集はこちら>>

 

◆D-quest(ディー・クエスト)

変化に対応できるよう専用に開発される

【硬式=STEP UP NEXG(3万9600円)】軟式から硬式に転じるタイミングで、ボールの跳ね方や打球速度の変化に対応できるよう、中学生専用に開発された。手首のバンド部にウエットスーツ素材を採用したDフレックス・バンドは、フィット感を高め、浮きが軽減するので閉じやすくなり、ボールもはじきにくい。耐久性のあるステアレザーの厚みを型番ごとに調整して、軽量化による操作性をアップした。創業40年を超える大阪の工房が生み出したブランドは、関東でも評価を高めている。

 

◇色の規定◇ 各連盟で規定が違う。硬式のリトルシニアは「際だった色(真っ赤、白など)の使用は認めない」。ヤングリーグは野手に制限はなく、両リーグとも投手は「白、灰色など以外の1色」。軟式は全日本軟式野球連盟の規定で野手の制限はなく投手は昨年から2色まで捕球面、背面、ウェブに使える。ただし、地域の連盟によって違う場合もあるので確認を。