【野球特集】走者の視野に入って大きな動作で/ランナーコーチ入門❺

早めのベースストップは走者との距離をつめて両手を前に伸ばす

ランナーコーチャーは走っている相手に指示を出す。大歓声やブラスバンドの応援で、声が通らないこともある。大事になるのが指示を伝える動作だ。「三塁コーチャーバイブル」の川島敏男さんに、三塁コーチャーの動作の一例と、理想の立ち位置を聞いた。

【スライディング準備の動作を】

三塁コーチャーは走者がいないとき、打者への指示のため、打席に近い場所に立つ。ただし、右打者の強いファウルに注意して、三塁寄りに立つこともある。二塁走者がいる場合は、ボール、走者、相手守備陣が1度に見やすい、ボックス真ん中から打者寄りに立ち、走者が走ってくれば三塁寄りに詰め、走者の動きに合わせて、走者から見えやすい本塁方向へと動きながら指示動作を送る。ただし、走者との接触は禁止だし、ボックスから離れすぎると、審判から注意を受けることもあるので、さじ加減に注意する。

走者一塁の時は、走者と投手を結んだ延長線上に立ち、走者の視野に入るようにする。二塁を回った以降のセンターから右の打球など、走者の背後のできごとはコーチャーの判断を最優先にする。

指示動作の一例は…

【ノー・ゴー、ストップ】すぐに止めたい時は、手のひらを見せながら、両手を前に伸ばす。

【オーバーランストップ】肩の高さで両手を広げる。

【ゴー】腕を回す。

【スライディング】走者が塁間の真ん中にさしかかる辺りで、手を前に伸ばし、ひらひらさせながら腰を落とす。「スライディングの準備」の指示で、滑る体勢に入る直前で頭の高さから両手を振り下ろす。ベースに向かって滑る場合は真っすぐ、送球の方向を確認しながら、回り込ませたい時は、その方向に腕を振り切る。

【ファウル】走者を無駄に走らせないよう、審判と同じように、頭の高さで両手を広げる。

走者が2人いる場合は、前の走者が三塁を回ったら、すぐさま三塁寄りに移動して、次走者へ指示する。本塁の結果が気になるが、指示を出し終えたら、次の仕事が待っている。

前の走者はゴーでも、次走者はストップの場合がある。混同しないように、次走者には声を掛けず、動作で指示することを、チームで徹底しておこう。

次回は「一塁コーチャーの動きと立ち位置」。【久我悟】