〈第19回全日本中学野球選手権大会ジャイアンツカップ〉◇8月11~17日◇東京・東京ドームほか◇32チーム
【5回響かせた「ウォリャーー――」】
富士見は初戦を突破して16強入りした。2回戦のフレッシュ福岡ウイング戦の先発マウンドには市場斗翔(3年)が上がった。178センチ、81キロの体格から真っ向投げ下ろし、力が入るほど、帽子が落ちた。制球も落ち着かず、1回の先頭打者を四球で歩かせた。何度も帽子を落としながら、後続を断った。ベンチに向かいながら「ウォリャーー」と叫んだ。
2回、二塁塁審が「帽子を深くかぶりなさい」と注意した。度重なると、遅延行為とみなされるからだ。「わかりました ! 」。礼儀正しい右腕は、そこから2度と落とさなかった。「落ちないようにするうちに、いい感覚で投げられるようになりました。審判さんの一言に感謝です」。頭が揺れないフォームは5回まで3安打無失点。四球は最初の1個だけ。5度目の雄たけびはガッツポーズも決まった。「気持ちを出して投げられるので、声を出すように言われてます」と、律義に指示を守り続けた。
【防げなかったスクイズ】
6回裏に長打と4番打者のスクイズで1点を失った。「カウントを悪くしてしまい、防ぐことができなかった」と2ボールにしたことを悔やんだ。小泉力斗(2年)に後を託し、ベンチに向かった。「今日はみんなの声がよく聞こえて、いい投球ができました」。誰より声を響かせた右腕は、周囲の声に支えられていた。【久我悟】
【リトルシニア関東連盟勢の結果】
▶1回戦
多摩川ボーイズ(東京)7―5横浜都筑シニア(神奈川)
取手シニア(茨城)3―0東広島ボーイズ(広島)
佐倉シニア(千葉)1―0岐阜中濃ボーイズ(岐阜)
世田谷西シニア(東京)10―0大阪南海ボーイズ(大阪)
湖南ボーイズ(滋賀)4―0調布シニア(東京)
富士見シニア(埼玉)8―4湘南ボーイズ(神奈川)
▶2回戦
愛知尾州ボーイズ(愛知)3―2取手
兵庫伊丹ヤング(兵庫)3―2佐倉
世田谷西6―0八幡南ボーイズ(福岡)
フレッシュ福岡ウイング(福岡)1―0富士見
▶準々決勝
世田谷西7―4北摂(大阪)
▶準決勝
世田谷西7―2中野(長野)
▶決勝
世田谷西5―0旭川大雪ボーイズ(北海道)