【ヤングリーグ】初めて同学年の仲間と…MVP西田「人生最高のマウンド」で西関東選抜V/支部対抗オールスター大会

MVPの盾を受け取った西関東選抜の西田。こんなにうれしそうに笑った選手はなかなかいない(撮影・久我悟)

〈第16回日刊スポーツ杯支部対抗オールスター大会〉◇8月30、31日◇神奈川・サーティーフォー相模原球場◇9チーム◇予選リーグ、決勝トーナメント

東関東ブロックの各支部の3年生が複数の選抜チームを結成して、交流を深める夏休みのお祭り!! 今年は東海選抜を招き、9チームで頂点を争った。優勝した西関東選抜の最後のマウンドで跳びはねた、西田歩夢(厚木)が最優秀選手に選ばれた。「人生最高のマウンドになりました」。感激の言葉の裏側には…。

▼決勝

西関東選抜220 011 0=6

東関東A 000 001 1=2

【西】横澤、北原、石田、西田―深澤【東】松本、大久保、羽田野、関下―羽田野、関下、羽田野 [三] 橘(東) [二] 横澤2、高木(西)、片柳(東)

【ムードメーカーが最終回に登板】

7回表に代打で起用され、そのまま5点差のマウンドに向かった。左腕を振るたびにうめき声がもれ、大粒の汗がほとばしる。力がこもった西田のフォームはかっこいい。が、先頭打者に三塁打を打たれた。ベンチは大爆笑。普段は敵同士なのに、西田が動くたびにみんな笑顔になる。一ゴロの間に1点を失ったが、そこから2者連続三振を奪い優勝した。

ジャンプしようとしたら、後ろから飛びつかれた。西関東選抜の精鋭たちが、次々集まってきた。同級生と抱き合うなんて、初めての経験だ。「人生最高のマウンドになりました。野球、すごく楽しいです」。かっこつけた一言じゃない。心の底からそう思った。

【厚木でただ1人の3年生】

2年半前、厚木ヤングに入部した。部員数3人で1年生は自分1人だけ。2年目は1学年上の高木桜子主将と2人で6人の1年生を迎えた。単独チームで大会に出場できるようになったのは今年から。「3年生1人だからどうする? ってのはなかったですが、自分1人のプレッシャーはいつもありました」と17人の後輩を引っ張ってきた。

西関東選抜は倉敷国際大会を目指して、4月に初めて集まった。全国切符は逃したが、再集合した今大会で栄冠をつかんだ。夕暮れの表彰式で、MVPが発表された。「えええええっ」と驚いたのは本人だけで、仲間は大爆笑でうなずいた。名前は「歩夢」だけど、全力疾走で盾を受け取りにきた。最後はスタンドも大爆笑。周囲を巻き込むムードメーカー。それが、MVPの理由だった。

【優勝の橫澤主将「あいつのおかげです」】

西関東選抜・横澤勇次(山梨BANDITS=決勝で2本の二塁打)「レベルが高い選手ばかりで勝つことができました。西田が雰囲気をよくしてくれて、あいつのおかげです」

【東関東選抜は全国出場チームを破り準優勝】

準優勝の東関東Aは、倉敷国際大会に出場した東関東選抜を破って決勝に進出した。3番打者で中堅で好守をみせた福富陸(TBA)は「決勝は初体験です。メンバー同士いいコミュニケーションがとれて楽しいです」。三塁で内野を引き締めた清田涼右(千葉沼南)は「大会初日より連係もうまくいきました」と意気があったことを喜んでいた。

▶準決勝

西関東選抜9―6西関東D

東関東A5―2東関東選抜

西関東D・雨宮綺大(西湘パワフルズ=準決勝に進出して)「いつも点をとられたら苦しくなるけど、みんな最後まで諦めず、楽しかったです」

西関東D・井戸川遥生(ROOTS=準決勝で敗退もタイブレークで痛烈な二直を続けて好捕して)「すごい緊張しました。最初はなじめなかったけど、力を合わせてできました」

東関東選抜・亀井湊斗(栃木=準決勝の最終回に三塁打を放ち)「うまい選手ばかりで刺激になりました」

東関東選抜・横田正貴(取手)「今日は負けたけど、緊張感のある中で、野球がまだできるのはいい経験になります」