NMB48の次世代エースだったチームNの薮下柊(18)が19日、NMB48劇場で卒業公演を行い、ファンに別れを告げた。

 「18年しか生きてませんが、皆さんに応援してもらって、皆さんが私のファンでいてくれて、私の一番の誇りです。皆さんが私のファンで幸せでした」

 薮下は、グループ公演でも、センターに立つことが多かった中心メンバー。武器の明るい笑顔で客席を照らしてきた。5年4カ月の最終活動を本拠地で終え、ラストステージは「涙、のち、笑顔」だった。

 セレモニー前のステージで選んだ曲は、「なぎっしゅう」のコンビで人気だった渋谷凪咲(20)とのデュエット。山本彩、山田菜々の「友達」を歌い、最後は、薮下のセンター曲だった「片想いより思い出を…」で締めた。

 渋谷とは今月11日のオリックス劇場での卒業コンサートでもデュエットし、ほぼ涙で歌えず。この日も涙ながらに歌を続け、薮下は「また、ほぼほぼ歌えんかったな」と渋谷と顔を見合わせ、照れた。

 しかし、その後の最後のあいさつでは、涙をこらえ「この劇場ではいっぱい歌って、踊って、笑って、泣いて、思い出がたくさんあります。このステージでNMBの最後を終えられて幸せです」とあいさつした。

 薮下は11年12月に加入した3期生。12年2月のお披露目から半年で、シングル「ヴァージニティー」に選抜入り。以来、選抜常連で、同10月に3期生だけで結成された初期チームB2ではセンターを務め、グループの若手エース格として引っ張ってきた。

 選抜総選挙は13年から昨年まで4年連続ランクインし、最高位は昨年の39位。次世代エースとしての飛躍が期待されたメンバーだった。自らをそこまでに押し上げてくれたのは「ファンの皆さん、スタッフさん、そしてメンバー」と言い「生まれ変わってもまた、3期生に応募して、また皆さんに会いたい」。NMB48活動を充実して終えられることには「ジワーっと、幸せ」と頭を下げた。

 笑顔で締めた薮下のあいさつを受け、キャプテン山本彩(23)は「柊は、太陽のような笑顔という言葉がまさにぴったりで、NMBを元気に照らし続けてくれた」と感謝。

 山本は、昨年12月の薮下の卒業発表時には「次世代エースが…。みるきー以上の衝撃」と、自身と同期でダブルエースとも称されたOG渡辺美優紀を引き合いに、衝撃度を表現していた。それだけに、この日も、神妙な表情で「柊がNMBからいなくなることは、すごく大きなことですが、それで輝きを失うNMBであってはいけない。柊の決断を笑顔で応援したい」と話していた。

 薮下は今後、芸能界を引退し、学業に専念する。