年内でAKB48を卒業する渡辺麻友(23)が28日、名古屋市のナゴヤドームで全国握手会イベントに出席した。11月にも横浜などで握手会に出席するが、既に握手券は売り切れており、店頭で購入できるCDに付く握手券で握手できる機会は最後。SKE48、HKT48と合同で行われたイベントで、メンバー172人に見守られながら、渡辺は最後のシングル曲「11月のアンクレット」(11月22日発売)などを披露した。

 AKB48が生んだ最高の王道アイドルと最後の握手をしようと、ライブ後には2000人近くのファンが握手を求める列をつくった。列は一時、全長1キロにも達した。06年に加入し、ブレーク前からグループを支えてきた渡辺は「ドーム規模で全国握手会ができるなんて…。デパートの駐車場でやっていた時代もあったので、今の状態が1ミリも想像できない」と驚いた。

 握手には、忘れられない思い出がある。「私の握手会で知り合ったファンの方同士が結婚して、夫婦になって、子供が生まれたんです」。妊娠時にも来てくれたその女性に、渡辺は安産祈願の波動? を送り、無事に出産したという。「10年も握手をしていると、来てくれる方の人生を目の当たりにするときがあるんです。それがうれしかった」とほほ笑んだ。

 元チームメートのHKT48指原莉乃(24)は「麻友はポーズを取るときに、後ろを向いておしりを見せていた。冗談みたいな麻友を見られなくなるのは寂しい」とつぶやいた。渡辺の同期柏木由紀(26)も「麻友の『最後の○○』っていうことが増えたね」と寂しがった。一方で、31日に地元埼玉県のさいたまスーパーアリーナで卒業コンサートを行う渡辺は「ゆかりのある方も登場してくださるので、どんな人間なのか? はたまた動物なのか?」と大舞台をPR。無邪気な姿は、ブルーな盟友2人とは対照的だった。【森本隆】