松井珠理奈「革命の丘」で作詞初挑戦/インタビュー

ガーベラの花を手に笑顔を見せるSKE48松井珠理奈(撮影・浅見桂子)

 SKE48が、2枚目のアルバム「革命の丘」を発売し、松井珠理奈(19)がこのほど単独インタビューに応じた。12年「この日のチャイムを忘れない」以来4年半ぶりのアルバムでは、松井が作詞に初挑戦。個性派メンバー発掘、女性ファン獲得など、今作を分岐点に、松井はタイトル通り「革命」を起こしていく決意を明かした。

 念願のアルバムは、前作から4年半でようやく完成した。

 松井 お待たせして申し訳なかったですけど、目標に向かい続ければ、実現するんだって実感しました。

 前作はシングルと同日発売だった影響もあり、オリコン週間ランキングで初登場2位。松井玲奈と2人で、スタッフに泣きながら謝って回った。

 松井 ああ、そんなこともあったかも…(笑い)。確かに当時は力不足を感じましたね。

 SKE48は、AKB48プロジェクト初の姉妹グループとして結成され今年9年目。一昨年に松井玲奈、昨年は宮沢佐江と、主力が次々と卒業した。一方で、NMB48やHKT48など各地の妹グループが勢いを増している。危機感は強い。

 松井 みんなが新しいSKEを作っていかなきゃいけない時期なんです。アイドルは常に成長、進化しないと。進化の行き先を「革命の丘」にたとえてるんです。英語で歌える後藤楽々ちゃんとか、落語ができる高畑結希ちゃんもいる。個性を生かしたいですね。新しいことに挑戦していきたいけど、大切なところは変えずに残したいですね。

 SKE48が大事にしてきた持ち味は、団結力、スピード感あふれるダンス。今作のリード曲「夏よ、急げ!」のミュージックビデオでも、かいま見られる。

 松井 撮影がワンカットで長回しだったんです。大変でしたけど、SKEだからできるのかなって思いました。1つも失敗が許されない本番で、ビシッと決める。培ってきたものが形になってるって感じました。

 松井自身も挑戦をした。ソロ曲「花占い」で初めて作詞を担当した。離れて気付く、大切な人への思いをつづった曲。恋愛ソングかと思いきや…?

 松井 実は、卒業したメンバー、主に1期生に向けた気持ちを書いたんです。玲奈ちゃんとか、にしし(中西優香)とか。みんな近くにいるのが当たり前だったけど、今は(大矢)真那1人しかいないから、実感するんです。秋元(康)先生へのライバル心? 全然ないですよ(笑い)。

 男性ファンから多くの支持を受けるSKE48にとって、女性ファンの獲得も革命の1つ。3月には、関西コレクションでメンバーがランウエーに立つ。

 松井 アルバムのイベントでは、メンバーの衣装を女性ファンが着られるサービスを始めたんです。やっぱり、女性にも憧れられたい。ファンの方の幅を広げていきたいですね。その1歩が、このアルバムになればいいなと思います。【森本隆、瀬津真也】

 ◆松井珠理奈(まつい・じゅりな)1997年(平9)3月8日、愛知県生まれ。08年SKE48の1期生としてデビュー。同年AKB48シングル「大声ダイヤモンド」で新人ながらセンターに大抜てき。12~15年までAKB48を兼任。13年じゃんけん大会優勝。総選挙は第1回から19→10→14→9→6→4→5→3位。163センチ、血液型B。