指原莉乃「大感謝祭」新生HKTに指原イズム継承

ステージから笑顔で手を振る指原莉乃(撮影・梅根麻紀)

先月28日にHKT48を卒業先月28日にHKT48を卒業した指原莉乃(26)が28日、マリンメッセ福岡で「指原莉乃11年ありがとう!大感謝祭」を開催した。「指原莉乃ベストセレクション」と題した演出と構成で、地元ファンに感謝を伝えるとともに、新生HKTを印象付けて8000人を魅了。最後はタンスにマイクをしまうなど“らしさ”を見せつつ、指原イズムを後輩たちに継承した。

11年のアイドル人生の軌跡をたどる構成で、指原はファンに感謝を伝えた。07年のオーディション時に歌った「BINGO!」、選抜総選挙での初選抜曲「ヘビーローテーション」では、大島優子らのパートはファンに歌唱を任せ、最後列の端っこで歌った。

さらにレギュラー出演していたフジテレビ系「笑っていいとも!」のオープニング曲「ウキウキWATCHING」をサングラスをかけてタモリに扮(ふん)して歌うなど、笑いも交えながら会場を沸かせた。

主役は指原だが、後輩たちを前面に立てた。「新生HKTを見てるから」と呼びかけ、自らはサイドステージに座って、後輩たちに熱視線を送る。後輩のバックダンサーもいとわず、アンコール以外は、指原だけ楽曲衣装を封印した。

岩花詩乃(19)駒田京伽(22)と相次いで卒業を発表した「2期生」だけのステージも用意。同じく2期生で、この日ゲスト出演した卒業生の冨吉明日香さんも急きょ参加し、ファンの涙も誘った。

指原が築き上げてきたものは、グループに根付いている。この日の会場には、女性ファンや家族連れも多く駆けつけた。HKTのライブでは、劇場支配人兼任の指原も構成などに参加。かわいさを表現することはもちろん、MCや演出に笑いも交え「HKTのライブが楽しい」と評判は広がった。関係者によると、ライブを重ねるごとに、握手会も含めて女性ファンが増えていったという。昨年11月にお披露目されたばかりの5期生メンバーは、お笑いコンビ三四郎と「例えツッコミ」大会を繰り広げるなど、そのイズムは浸透している。

大黒柱が抜ける新生HKTは7月から、5年半ぶりに九州7県ツアーの開催も決まり、指原は「みんなが踊っているのを見て、大丈夫だと思いました。これからも、HKTのことをよろしくお願いします」と目を細めた。最後の曲は、13年2月にHKTがCM出演した際に使用された「タンスのゲン」。

タンスを使ったコミカルなダンスが特徴の、“まさか”の選曲に会場がどよめく中、「これで悔いなく卒業できます」と満面の笑み。「本当に本当に本当に幸せでした」と一礼すると、最後はタンスの中にマイクをしまい、最後までファンを楽しませた。【大友陽平】