欅坂46の尾関梨香(22)が、昨年4月からメインパーソナリティーを務めるニッポン放送「欅坂46 こちら有楽町星空放送局」(日曜午後11時30分=通称:こち星)での貴重な経験を振り返ります。外出自粛期間中もリモート収録を行い、リスナーに声を届けました。欅坂46の一員として、日々試行錯誤しながらもステップアップしています。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、「こち星」はリモートで収録している。公開収録イベント「こち録」も延期になっている中、オンエアでは毎週ひたむきにリスナーからのメールに答えている。
「直接リスナーの方とも会えない状態が続いているので、お便りをもらって質問に答えていく形でコミュニケーションをとっています。こういう時だからこそ、そのありがたみが分かる、というか。いつも以上にリスナーの方の言葉に答えようって気持ちが強くなりますね」
番組内では、新型コロナウイルスをはじめ、時事的な話題に触れることも多い。ニュースはこまめにチェックしているという。「外出自粛中はずっと早起きで、毎朝ニュースを見ていました。時に早いときは5時に起きて、テレビを見て、携帯でもニュースを確認して、新聞記事とか、いろいろチェックしていました。かなり規則正しい生活をしていました」と明かす。
「こち星」はニッポン放送だけでなく、全国のさまざまなネット局で放送されている。ラジオアプリradikoでも聴取可能だ。「自分がパーソナリティーをしている番組が各地で流れている、ということはいまだに想像がつかないです。感慨深いです」と感謝する。「時々、九州のいとこからも『聴いてるよ』って連絡が来るんですよ。不思議な気持ちがしますね」と笑った。
時には、グループ全体の話題について触れることもある。新たなイベントの告知などに加えて、メンバーの脱退・卒業を受けてコメントする放送回もあった。「今まで、そういうことをいろんな場面で発言する役割は、主にキャプテン(菅井友香)が担ってくれていたので、私が話すとなると、最初はどうしたらいいのかすごく考えました」と明かす。
「たまたま初めて『こち星』を聴いたのが、グループについて話す回だった、って方もいるかもしれないので、初めての方にも分かりやすく伝えることを意識しています。私自身、卒業する子の話題についてはブログでもあまり触れてこなかったので、『こち星』という自分の声で皆さんに自分の気持ちをまとめた言葉を伝える場所があるのは、すごくありがたいことだと思っています」
グループとしても、イベントやライブの開催が難しい状況が続いた。シングルは昨年2月発売の8枚目「黒い羊」以来リリースしておらず、「やっぱり一番は、ファンの方々をかなりお待たせしてしまっているので、申し訳ないという部分があります」と話す。
「ずっと待っていてくださっている方々には、本当に楽しみにしていただいていると思うんです。だから、次は驚くほどドーンとしたものを、期待を超えるものをお届けしたい。ずっと待っていただいた分、それ以上のものをお返ししたいと思っています」
今年8月には結成5周年を迎える。これまでもメンバーの脱退や卒業、2期生や新2期生の加入などを経験してきた。
「今、2期生と新2期生に比べて、1期生のほうが少ないんですよ。そこでどういう新しいカラーが出せるのかが楽しみでもあるし、逆にまだ不安なところもあります。メンバーが変われば、カラーも変わるかもしれない。これからの欅坂がどういうコンセプトをお見せすればいいのか、引き続き考えながら活動していきたいです」
今年10月には、23歳の誕生日を迎える。同世代には大卒の社会人1年目も多い。「アイドルとしての自分のあり方も考えますし、1人の社会人としてのあり方も考えます。同世代の子たちの話も聞きながら、刺激を受けている最中です」と明かす。
「私は『これ』っていう強みがほしいです。ありがたいことに、番組とかに出させていただく機会とかも増えてきたんですけど、そういう時に1個武器があったら、安定してトークもできると思います」
同時に、「こち星」での経験は確実に生きてきている。
「ラジオだけじゃなくて、どの場面でも言葉の大事さを意識するようになりました。言葉って、どの場面でも使うことだし、いろんなところに生きていると感じます。もっとトークで何かを残していきたいです。そのためにも、もっと印象的な強みも作っていきたいですね」
アイドルとして、社会人として。まだまだ伸び盛りの「尾関スタイル」で挑戦を続けていく。【横山慧】
◆尾関梨香(おぜき・りか)1997年(平9)10月7日、神奈川県生まれ。156・5センチ。15年8月、欅坂46の1期生オーディションに合格。特技は書道。血液型O。