吉永小百合(70)が12日、東京・丸の内ピカデリーで行われた主演映画「母と暮せば」(山田洋次監督)初日舞台あいさつで、息子役を演じた嵐・二宮和也(32)とスタッフが共同で書いたサプライズの手紙を、二宮が朗読したのを聞き、涙ぐんだ。

 「吉永小百合様。今日『母と暮せば』の公開初日を、ついに迎えることができました。ちょうど昨年の今ごろ、この映画の製作発表会見があり、それから1年間、小百合さんの側で、我々は本当に楽しくて充実した日々を過ごさせていただきました。撮影中の小百合さんは、シーンも多くて出ずっぱりで、自分のことだけでも大変なはずなのに…誰よりも気遣いの人でした。スタッフ、キャストの1人1人の名前をちゃんと呼び、いつも山田監督の体調を気にされ、取材の方がいらっしゃると丁寧にあいさつをして声をかける。ご自身が、座長として作品を背負っているんだという覚悟と潔さは、現場を明るく和やかにして、関わる人全員が過ごしやすい空気を作ってくださいました。撮影が終わってからも、坂本龍一さんとの音楽レコーディングや、仕上げにも立ち会われたりと、いつも作品のことを考えて盛り上げてくださり、本当にありがとうございました。小百合さんと一緒の船に乗って、本当に幸せな時間を過ごしました。そして、先頭を走り続ける小百合さんは、とても格好良かったです。その姿をいつも思いながら、1人1人が今よりもっと頼れる存在になって、小百合さんとまた一緒にすばらしい作品を作りたい…それが、今日からの我々の目標です。この映画に関わった出演者、スタッフを代表して。二宮和也」

 吉永は二宮の朗読を聞き、手紙を受け取ると「ありがとうございます。とってもうれしいです…はい、感激しております。皆さんのおかげで何とかやり通せたと思いますし、今日、初日を迎えたということで、胸がいっぱいです」と、感無量の思いを語った。

 この日は黒木華(25)浅野忠信(42)も登壇した。