「永遠の0」「海賊とよばれた男」などの作品で知られる作家の百田尚樹氏(60)が再び引退を宣言。その理由をつづるとともに、これまでに発表した作品を絶版にする考えもあることを明かした。

 50歳で小説家デビューした百田氏は、初めから10年で引退すると決めていたという。しかしこれまで、60歳を前に引退すると何度か宣言しては撤回を繰り返し、昨年8月にはツイッターで「絶対に引退せん!死ぬまで書く!」と宣言していた。

 しかし60歳となった現在、再び自身の引退について語った。2日にツイッターで「新刊を出しても一切紹介されないし、どれだけ売れても報道されない。地上波テレビには絶対に呼ばれない。マスコミの世界では既に百田尚樹はいないものとなっている」と自身を取り巻く現状に不満をあらわにし、「『海賊とよばれた男』の映画の宣伝で、私の名前がまったく出されないので、もう小説家を辞めると決めた」とつづった。

 百田氏は10年間の作家生活について「面白い10年やった。ミリオンセラーを何冊か出したし、楽しい経験もいっぱいした。こんなこと言えば叩かれるとわかっていても、好きなことを言ってきた。本が売れなくなるとわかっていても発言はセーブしなかった。金や生活のために信念を曲げたことは一度もない」と振り返り、今後については「余生はひっそりのんびり生きよう。この際だから、小説家引退と同時に、作品も全部、絶版にしようかな」とつづった。