17日に行われた女性に対する性的暴行事件をめぐる裁判が審理無効となり、再審が予定されている米大物コメディアンのビル・コスビー被告(79)が、「性犯罪における冤罪にいかに対処し、防ぐべきか」について講演セミナーを行う予定だという。

 コスビー被告の広報が21日、米テレビ番組「Good Day Alabama」で明かしたもので、7月にアラバマ州バーミンガム市の公会堂で、主に若者たちを対象にした講演を予定しているという。

 広報は、「コスビー氏は仕事に復帰したい」とした上で、「この問題は若い人々、特に若い運動選手たちに影響を与える。彼らが遊んだり、パーティーをしている時、何に直面しているか知る必要がある。既婚男性たちにも影響がある」と語った。

 コスビーは2004年、テンプル大学職員だったアンドレア・コンスタンドさんに薬を飲ませた上、性的暴行に及んだとして起訴された。コンスタンドさんが告発するも、証拠不十分で不起訴処分になっていたが、2015年に40人以上の女性たちが同様の被害にあったと証言し、民事裁判でのコスビー被告の証言が公にされたことで捜査が再開され、起訴、逮捕に至った。(ニューヨーク=鹿目直子)