10年後の香港を、5人の監督による5話のオムニバスで描いた香港映画「十年」の初日舞台あいさつが22日、東京・新宿ケーズ・シネマで行われ、プロデューサーのアンドリュー・チョイ氏(46)ン・ガーリョン監督(36)が出席した。

 香港の現状、未来を憂いて製作した作品。香港で8週間ほぼ満員とヒットしたが、14年に起こった雨傘運動と呼ばれる香港反政府デモが描かれていることから、中国本土では批判的に批評されたという。

 チョイ氏は「この作品を作った後、スタッフは中国本土には行っていません。気を付けるに越したことはありません」と話した。

 撮影中の社会情勢で、脚本を変更するなどしたというガーリョン監督は「香港の現状を分かち合えれば」と観客に呼び掛けた。

 昨年、香港のアカデミー賞と言われる香港電影金像奨で、最優秀作品賞を受賞した。