フランス映画界を代表する女優ジャンヌ・モローさんがパリの自宅で亡くなったことが31日、分かった。89歳だった。フランスメディアが報じた。

 31日朝、自宅を訪れた家政婦が、倒れているモローさんを見つけたという。死因は分かっていない。

 1928年、飲食業の父と英国人ダンサーの母の間に生まれた。国立高等演劇学校で演技を学んだ後、40年代に映画デビュー。卓越した演技力、独特の低い声が映画ファンを魅了し「死刑台のエレベーター」(57年)「突然炎のごとく」(62年)など、多数の映画に出演した。

 「雨のしのび逢い」(60年)でカンヌ国際映画祭女優賞を受賞したほか、内外で多くの映画賞を受賞。晩年まで女優や映画祭の審査員として活躍した。