米人気歌手テイラー・スウィフト(27)が、元ラジオDJに対するセクハラ裁判で最初の勝利を飾ったことがわかった。元ラジオDJのデビッド・ミュエラー(55)は、スウィフトに誤ったセクハラ告発を受けたことで、DJの仕事を解雇されたとしてスウィフトを訴えていた。

 しかし、ニューヨーク・ポスト紙などによると、米連邦裁判所の裁判官は11日、スウィフトのせいで職を失ったとする確固たる証拠がないとして、訴えを棄却。ミュエラーは300万ドル(約3億3000万円)の損害賠償金を求め訴えていたが、スウィフトにその責任はないとの判決が下されたという。

 同紙によると、当初は緊張した面持ちだったスウィフトも判決を聞き、安堵(あんど)した様子で、涙をティッシュで拭っていたという。ミュエラーはスウィフトの母アンドレアさんとマネジメント会社関係者も訴えており、スウィフト側が性的暴行罪でミュエラーを訴えている件とともに14日、陪審による審議が行われる。

 2013年、公演前のバックステージで行われた記念撮影の際、ミュエラーにセクハラを受けたとして逆訴訟を起こしているスウィフトは10日、自ら証言台に立ち、「彼は後ろからスカートの下に手を入れ、私の裸のお尻のほおをつかんで離さなかった。彼は私のお尻をわしづかみにした」と証言。

 さらに11日、スウィフトの元ボディーガードも証言台に立ち、「彼が彼女の肩に腕を回しながら、スカートの下に手を入れているのをこの目で見た」と証言。スウィフトはこの時、スカートのすそを直し、ミュエラーを避けるように素早く反対側に身体を移動させ、撮影会をそのまま続けていたと語った。(ニューヨーク=鹿目直子)