親子4人で同時襲名披露公演中の歌舞伎俳優、中村芝翫(51)と、中村橋之助(21)中村福之助(19)中村歌之助(15)が23日、京都市内で、年末の京都恒例の「吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」(12月1~18日、ロームシアター京都)取材会を開いた。

 4人は、昨年10月から全国各地で襲名公演を行ってきたが、12月の京都でそれもひと区切り。現在は、京都南座の耐震改修工事が続いており、公演もロームシアター京都での上演となる。

 芝翫は「ロームシアターさんでさせていただけるのは、ひじょうにありがたいこと」と感謝。また、役者として多くの舞台に立ってきた京都には「自分を育てていただいたという思い入れのある京都での襲名披露、皆様の胸を打つような興行にしたいと思っております」と意欲を語った。

 演目は、昼夜で7演目が予定され、夜の部では「人情噺文七元結(にんじょうばなしぶんしちもっとい)」が上演。芝翫が左官長兵衛を初役で演じる。

 またこの日、父と列席した橋之助は「昨年の十月歌舞伎座から始まった襲名披露の締めくくりになります」と気を引き締め、福之助は「初めての経験をこの1年、いろいろとさせていただきました」。歌之助は「未来に向けてたくさん学んで一生懸命、勤めたいと思います」と話していた。