嵐の松本潤(34)主演のTBS系日曜劇場「99.9刑事専門弁護士 SEASON2」(日曜午後9時)が18日に最終回(2時間スペシャル)を迎える。ニッカンスポーツコムでは16日から3日間連続で、放送された各話を振り返る。第2回は4~6話を紹介する。(かっこ内の%は視聴率)

 ◆4話(1月14日放送、15・1%)

 斑目法律事務所に、イワムラモータースの社長・岩村直樹(ユリオカ超特Q)の妻梢(有森也実)が依頼に訪れる。岩村は取引先のタナハシ機械製作所専務・棚橋幸次郎(永滝元太郎)を殺害後、自殺して被疑者死亡のまま書類送検されて不起訴処分となったが、梢は棚橋の兄で社長の政一郎(迫田孝也)から3億円の損害賠償請求訴訟を起こされた。梢は無実を立証して欲しいと依頼も、佐田篤弘(香川照之)は被疑者死亡の場合は裁判が開かれず、弁護は無理だと断った。

 ただ深山大翔(松本)は、岩村モーターが親会社のタナハシ機械製作所から契約を切られることで、岩村が幸次郎を殺害し自殺したと書かれていた刑事記録に疑問を持った。事件現場で細かく調べる中で、岩村には事件発生時に自宅にいたことが判明するなど幾つかの矛盾があった。

 一方、佐田は岩村が莫大(ばくだい)な価値があるエンジンに関する特許を個人で持っていたことを知り、政一郎が梢に膨大な損害賠償を吹っかけ、相続を放棄させることで特許を手に入れようとしていると気付き、依頼を引き受ける。政一郎の弁護士は、斑目法律事務所と並ぶ大手、J&M法律事務所弁護士・森本貴(近藤芳正)だった。

 佐田らは、タナハシ機械製作所の下請けのアダチ工業社長・足立靖男(塚地武雅)から、タナハシ機械製作所は経営不振で、幸次郎が会社を辞めて岩村と新会社を設立しようと動き政一郎が怒っていたこと、政一郎から岩村が契約破棄で悩んでいたと証言するよう圧力をかけられたと明かす。

 佐田は、梢に損害賠償請求の民事裁判を起こさせ、法廷の場で不起訴処分となった刑事事件の無罪を立証するというウルトラCを提案。足立を証人にするが足立は法廷で証言を覆す。背景には森本に入れ知恵された政一郎の圧力があった。

 佐田は、森本に新たな目撃者が見つかったと大見えを切るが、実際には見つかっていなかった。ただ、森本はそれを受けて入れ知恵し、政一郎は足立に法廷でウソの証言をするよう圧力をかけ、事件前に岩村を目撃したと証言させた。足立は事件前に岩村はセーターを着ていたと証言したが、防犯カメラの映像に映っていた岩村はコートを着ていた。一方、岩村の死体はコートを着用しておらず、そこの矛盾から法廷で足立が真犯人だと追及。足立はウソの証言をするよう政一郎に言われたと暴露。法廷から逃げた政一郎は、幸次郎と岩村を殺害した真犯人として逮捕された。

 ◆5話(2月11日放送、17・0%)

 斑目法律事務所から独立した志賀誠(藤本隆宏)と奈津子(渡辺真起子)が、志賀がけがして動けないので請け負った刑事裁判の弁護を協力してほしいと相談にやってきた。

 事件は教育評論家の工藤純恵(吉沢梨絵)を母に持つ女子高生・工藤久美子(清原果耶)に対する強制わいせつで、17歳の山崎大輝(市川理矩)と大江徳弘(福山翔大)が、久美子の証言で容疑者として起訴された件だった。山崎は1度自白してしまったが、深山と舞子(木村文乃)は山崎と接見し、警察に脅されて自白したと聞く。また事件当日は、焼き肉屋にいたと証言した。ただ「焼肉屋100%」の店員(アキラ100%)は、客を1人1人覚えておらずアリバイが取れなかった。

 第1回公判で、深山は久美子の携帯電話の通話記録の開示を求め、その後、刑事事件ルームの面々と再び焼き肉屋に向かった。6人で肉は2人前しか注文せず、ご飯を特盛りにして容器ごとタレをかけて食べたという山崎の証言の再現実験をしたところ、店員が山崎が店にいたと思い出した。

 第2回公判では、焼き肉店の店員が20時3分に山崎が入店していた記録を提出。犯行時刻の20時から22時の間の、山崎のアリバイが実証された。ただ裁判官の遠藤啓介(甲本雅裕)はかたくなに弁護側の主張を採用しようとしない。斑目春彦室長(岸部一徳)は、裁判所と検察が少年犯罪の厳罰化をする法案を通そうとする政権の思惑に加担するため結託している可能性があるとが指摘した。

 第3回公判では、通話記録を探った中、浮上した証人の五十嵐徹が弁護人証人として出廷。久美子と出会い系サイトで知り合い、事件当日の20時15分に新宿で会ったと証言。第4回公判では久美子も五十嵐と会ったことを認めたが、山崎と大江に襲われたのは12月12日ではなく6日だと証言し訴因変更された。

 深山は、12月6日に犯行現場近くでビデオを回してダンス練習をしていた若者から映像を入手し確認したところ、現場には久美子含め誰もいなかった。訴因変更を覆せる証拠を突き止めたが、大江が諦めて自白してしまう。ただ、大江は事件現場の多摩周辺に雨が降っていたと証言したが、佐田が入手した6日の雨雲レーダーでは多摩ではなく、西府中に局地的に雨が降っていた。

 また深山は、同日に西府中で発生した被害者が亡くなったひったくり事件の捜査協力看板に書かれた犯人の特徴が、大江と一致していることを発見。そのことを第5回公判で指摘し、大江が訴因変更に乗じて強盗致死より刑罰が軽い強制わいせつで逃れようと、ウソの自白をしたと追及。すると、傍聴席にいた久美子が、襲われたことがウソで、検察官に事件の日時変更を強制されたと明かし、山崎は無罪となった。

 ◆6話(2月25日放送、17・0%)

 斑目法律事務所に、大酉寿司店主・新井英之(竜雷太)が弁護依頼にやってきた。新井は、不動産屋の平田(三又又三)の殺害容疑で警察から事情聴取を受けた。平田から立ち退きを求められていた上、事件当日に現場に出入りし、13時に平田が頭から血を流していたのを発見したことが容疑をかけられた理由だったが、新井は否認していた。

 舞子は深山と事件現場を訪れ、たばこ店店主の飯田(ダンカン)に事件当日、新井の前に現場に向かった若い男がいたと聞く。事務所に戻ると、容疑者逮捕のニュースを目にする。テレビに映された尾崎雄太(佐藤勝利)は舞子の弟だった。接見し、弁護を請け負おうとしたが、雄太はかたくなに拒否。舞子を退席させた後、深山に「犯人じゃありません」と訴えた。

 雄太は2年前、働いていた沙々寿司で500万円と100万円の腕時計を盗んだ窃盗容疑で逮捕された。無罪を主張していたが、舞子に罪を認めて被害者の社長・糸村信彦(横田栄司)に示談を申し出るよう言われた。結果は、執行猶予付きの有罪判決となったが、姉弟の間には大きな亀裂が生まれた。

 殺人事件では、雄太が窃盗事件で盗んだとされた腕時計が平田の事務所にあったことも容疑をかけられた要因だったが、雄太は今回の事件も2年前の事件もやっていないと否認。深山は、2年前の窃盗事件も殺人事件も、必要以上に現場が荒らされていることに疑問を呈した。舞子は、窃盗事件で雄太が大金を持っていたなどと証言した大西達也(金子大地)を追う一方で、深山とともに雄太の過去を知る坂本卓(古舘佑太郎)を刑務所に訪ねた。坂本は大西らの不良グループの一員として強盗事件を起こし、その裁判の裁判長が舞子だったことから、雄太は大西らから坂本の罪を軽くするよう迫られ、拒否した。そのため、大西にはめられたのだろうと語った。舞子は雄太と語り合い、無実を証明すると誓う。

 深山と尾崎、佐田は糸村に会い、2年前の窃盗事件で荒らされた社長室にあった取引先からのファクスが、糸村が部屋を出た1分後に届いたもので、部屋は事前に糸村が荒らしたと指摘。その上で、殺された平田の部屋にあった腕時計の持ち主である以上、真犯人だと追及。糸村は新井が自分の師匠で新井に腕時計を貸すよう頼まれたと明かす。

 深山は新井と対面し、新井が事件当日午後に現場近くで見たというパクチー弁当屋が、午前11時半には撤収していたと事実を突きつけ、証言の矛盾を指摘し雄太に罪をなすり付けたと指摘。新井は平田の殺害を認め雄太は無罪となった。