アレサ・フランクリンさん(「ソウルの女王」と呼ばれた米黒人女性歌手)米メディアによると16日、膵臓(すいぞう)がんのため中西部ミシガン州デトロイトの自宅で死去、76歳。数日前から危篤状態だった。今春には音楽フェスティバル出演やコンサートが医師の診断でキャンセルされた。

 42年南部テネシー州メンフィス生まれ。幼少時から教会でゴスペルを歌い、61年にデビュー。60年代後半にアトランティック・レコードに移籍、「貴方だけを愛して」「ナチュラル・ウーマン」「小さな願い」などが大ヒットした。

 圧倒的な歌唱力でソウル音楽の発展に多大な功績を残し「レディ・ソウル」の愛称も。ジェームス・ブラウンら多くの黒人ミュージシャンらと映画「ブルース・ブラザース」に出演した。グラミー賞を計18回受賞したほか、女性アーティストとして初めて「ロックの殿堂」入り。米政府が文民に与える最も名誉ある「大統領自由勲章」を受章。オバマ大統領らの就任式でも熱唱した。17年11月、ニューヨークでのステージが最後となった。

 トランプ大統領や元ビートルズのポール・マッカートニーさんなど各界著名人から冥福を祈るメッセージが相次ぎ、全米で追悼ムードが広がった。