今年2月に急逝した大杉漣さん(享年66)が初めてプロデュースを手掛け、最後の主演作となった映画「教誨師(きょうかいし)」(来月6日公開、佐向大監督)の完成披露試写会が21日、都内で行われた。

光石研(56)は「今日は大杉さんのお墓参りに行って参りました。このジャケットは大杉さんにいただいたものです。大杉さんと一緒にここに来ております」と切り出した。

さらに「以前、僕は映画は映っているものしかないんだよ。俳優の気持ち、精神なんて映らないんだと言っていました。すみませんでした。この映画には大杉さんの魂、気持ち、全身、すべてが映っています」と、涙をグッとこらえながらあいさつした。

映画は6人の死刑囚と対話する1人の男を描いた作品。初めて死刑囚を演じた光石は「大杉さんの胸を借りて、大杉さんと2人だけのシーンを演じられる喜びが大きくて。それがたまたま死刑囚だと思って、演じさせていただきました」と話した。

佐向監督は「大杉さんは現場でも引っ張っていってくれて。『温かいもの食べようよ』とケータリングを用意してくださり、時には現場でサラダを作ってくださって。すごくいい雰囲気で撮影することができました」と、大杉さんが中心となって行われた撮影をしみじみと振り返った。