一部の「祭り」企画にやらせ疑惑が報じられた日本テレビ系バラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」(日曜午後7時58分)が18日、番組内で騒動についてテロップで謝罪した。同企画の当面休止も正式発表した。冒頭、白い画面に「『祭り』企画をめぐり視聴者のみなさまに疑念を抱かせご心配をおかけする事態になったことについて深くおわび申し上げます」との文章が映され女性の声が読み上げた。

「イッテQ!」は07年2月開始。芸人らが世界各地で体を張る企画などがうけ視聴率20%を超えることもある日テレ看板番組だ。今月8日発売の週刊文春が、タレント宮川大輔(46)らが出演、放送開始当初からの人気企画「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」の5月20日放送回、ラオスの「橋祭り」をめぐり、「祭り自体がない」との証言などからやらせ疑惑を報じ騒動となった。同日、日テレはやらせを否定した。

この日のテロップで番組側は同企画について、大規模フェスティバルから小さなゲームなどまでさまざまな催しを「祭り」と扱ってきたと説明。その上で「一部の『祭り』において開催実績や開催経緯などの説明に誤りがあった」とした。番組制作のあり方を猛省するとし「自信をもってお届けできる態勢が整うまで『祭り』企画については当面の間休止いたします」と明言。番組継続も表明し締めくくった。テロップ表示時間は約1分13秒。その後、通常通り番組が始まり、出演者はこの件に触れることはなかった。週刊文春は15日、別の祭りについても「存在しない」と続報。大久保好男日本テレビ社長は同日、やらせの認識は否定したが、同企画を当面休止するとしていた。

<やらせ疑惑騒動の経緯>

▼11月8日 週刊文春が「イッテQ!」の企画「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」の「橋祭りinラオス」(今年5月放送)をめぐりやらせ疑惑を報道。

▼同日 日本テレビが文書で「誤解を招く表現」があった点について一部謝罪はしたが、やらせは否定。

▼15日 週刊文春が「カリフラワー祭りinタイ」(昨年2月放送)を存在しない祭りと続報。

▼同日 民放連会長会見で、日テレ大久保好男社長は「制作陣にやらせの認識はなかった」としつつ騒動を起こしたことに謝罪、「祭り」企画を当面休止するとした。