俳優大野拓朗(30)が16日、大阪市内で、主演ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」の取材会に臨み、17年公演に続くロミオ役にパワーアップと、ファンを魅了する「マル秘作戦」を明かした。

同公演は東京国際フォーラム(2月23日~3月10日)を皮切りに愛知・刈谷市総合文化センター(3月22~24日)、大阪・梅田芸術劇場(3月30日~4月14日)で上演される。

ロミオ役を大野と古川雄大のダブルキャスト、ジュリエット役を葵わかな、木下晴香、生田絵梨花のトリプルキャストで上演される今回。大野は初めてロミオを演じた17年公演に続く主演となる。

11年の日本オリジナルバージョン公演を見て「全曲が好きだった」と魅了され、すぐに同公演のCDを購入して通勤時の車内や自宅で「毎日、熱唱していた」とロミジュリ愛を語った。

念願の主演となった17年は「ロミオを全うしてやる」と、突っ走っていたと振り返り、2年ぶりの同役には「さらにパワーアップしたと自負している」と自信を見せた。

17年以降も公演曲を変わらず歌い続け、ボイストレーニングにも継続的に通い「本番を一度、経験した後にもう1回ボイトレに入ると、感情の部分でも実践的な稽古が2年間でできた」。気持ちを入れる歌い方や感情の伝え方など「新たな発見がこの2年間でいっぱいあった」と話した。

前回から歌い方も工夫するといい「肺活量も含め、歌の技術やスキルも2年前より成長しています」と、パワーアップをアピールした。

余裕が増した今回は「いろんなところにもっと目を向けられる」と話した大野は「これ言っていいのかな…」とつぶやき、初めてロミオを演じた17年は「客席を見るのが怖くて。(歌唱中でも観客の)目を合わせないようにしていた」と明かした。

2年を経て、さらに成長した姿を見せる今回は「(観客の)目を1人1人合わせて『目を合わせた人をとりこにしてやる』って思いながらやろうかなと思っています!」。力強く意気込んだ後は「でも、その作戦言っちゃったらどうなんだろう(笑い)」と考え、場を和ませていた。

「ロミオ&ジュリエット」は01年のフランス・パリ初演以来、世界中で上演されている名作。日本では10年に宝塚歌劇で、星組公演として初演。11年には同劇団の演出家、小池修一郎氏が、外部で「日本オリジナルバージョン」として上演し、大ヒットを記録した。

11年公演は13年に再演され、17年は振り付けなどを一新した新演出版を上演。今回は日本オリジナルバージョン4度目の公演で、17年新演出版の再演となる。