12日に心不全のために亡くなった女優市原悦子さん(享年82)の通夜が17日、東京・青山葬儀所で営まれた。「ゴダイゴ」のミッキー吉野(67)が取材に応じた。

ミッキー吉野夫妻は市原さんとプライベートで親交があり、今月7日と亡くなる前日11日に市原さんを見舞ったという。「7日は会話ができました。治療でちょっとろれつが回らなかったけど、頭ははっきりしていた。おちゃめな方だから『市原さん、大好きだよ』と言ったら、『愛してるわよ』って。本当にキュートな方でした。でも、急に『心臓に突き刺さるような演奏をしてよ』と言われて。最後(=11日)はギュッと手を握っても、反応がなかった。誰にも見てほしくなかったのでは」と振り返った。

どんな方だったかと聞かれると「一度、怒られたことがある。演奏した直後に『お客さんに媚びを売っちゃいけませんよ。迎合しちゃいけませんよ』と。あくまでも自分の演奏をしなさいということです。それを追求した方でした」と話した。

14年に夫で演出家の塩見哲さんが亡くなった後、ミッキー吉野夫妻らとともに、「里山ツアー」と称して、千葉や東京のお寺を回り、塩見さんの墓を探したという。「いつも食事をすると、結局塩見さんの話になった。本当に塩見さんを愛していた。亡くなってからは塩見さんの話ばかりでした」と、涙ぐみながら故人をしのんだ。