ピアニストのシンガー・ソングライターTAROかまやつ(48)が30日、東京・港区の「六本木クラップス」でライブを行った。

17年3月に亡くなった父の歌手ムッシュかまやつさん(享年78)と、その6日前に死去した母を追悼する意味を込め、長年、ムッシュのサポートを担ったミュージシャンらをバックに自作曲やムッシュの曲など16曲を披露した。

アンコールでは、ムッシュの古稀記念アルバムに収録し、TAROが書きおろして共演をした「ゆっくりとゆっくりと」を演奏。生前のムッシュの映像と“共演”をして、約100人の涙を誘った。

TAROは「母の死の6日後に父も亡くなり、悪夢のようでしたが、仲良く一緒に旅立ったと思うことが救いでした。お別れの会や追悼ライブも多数ありましたが、いつか心の整理がついたら1人息子として自分の音楽で両親を追悼すべきと思っていた」と、この日の追悼ライブの意味を語った。

そして「3歳からピアノをやってきて、中学受験を機に音楽の方向に行かないよう母に『父は反面教師』と洗脳された。20年間会社勤めをして、全く違う人生を歩んできたけど、父は亡くなる直前まで『音楽を続けなさい』と幾度もメッセージを送ってきた。ほそぼそでも、演奏は死ぬまで続けていきます。それが父が望んだことだから」。父の遺志を継いで、生涯、音楽と関わっていくことを誓った。