乃木坂46衛藤美彩(26)が19日、東京・両国国技館で卒業ソロコンサートを開催した。デビューから2年近く選抜に入れない時期が続いたが、不屈の闘志ではい上がり、人気メンバーとして地位を確立。生バンドをバックに持ち前の歌唱力を披露し、ファン8000人から歓声を浴びた。涙を見せながら送り出された。

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終盤に「サヨナラの意味」を歌うと、「私を語る上では、やっぱり(選抜に入れず)アンダーだった時期の話を。苦しかったですし、本気で何度も辞めようと思ったんですけど…」と言い、涙をぬぐった。会場は、衛藤が好きな赤いペンライトの光でいっぱいだ。「やっぱり、ファンの皆さんが握手会でたくさん支えてくれたから、今の私があると思っています!」と感謝した。

11年8月、乃木坂46の1期生オーディションに合格した。同年7月に「ミスマガジン2011」のグランプリに輝いたばかりで、鳴り物入りの加入だった。だが、翌12年2月のデビューシングル「ぐるぐるカーテン」で選抜に入れず、アンダーメンバーとしてくすぶり続けた。それでも腐らず、「神対応」の握手会で地道に人気を獲得してきた。

13年11月の7枚目シングル「バレッタ」で初めて選抜入りし、翌14年7月の9枚目「夏のFree&Easy」からは選抜に定着した。あねご肌の魅力でメンバーやファンから「みさ先輩」の愛称で親しまれ、時にはお酒も飲むお姉さんキャラで地位を確立。この日はステージ裏まで埋まった8000の席を求め、8万の応募があった。「7年前の私は、まさかこんな場所で卒業ソロコンサートができると思っていなかったです」と感慨深げだった。

アンコールでは、乃木坂46のメンバーたちも登場。1人1人と抱き合い、涙した。4月17日発売のアルバム「今が思い出になるまで」に収録される衛藤のソロ曲「もし君がいなければ」も初披露。ダブルアンコールまで巻き起こった。「今日、夢が1つかないました! この先、私は個人で活動を続けていきますけど、私の愛した乃木坂46を、これからも愛してくれると幸せです! 私も愛し続けます!」。超満員の会場に向かって、何度も手を振った。【横山慧】

 

◆衛藤美彩(えとう・みさ)1993年(平5)1月4日、大分県生まれ。愛称「みさみさ」「みさ先輩」。高校時代に簿記の資格を取得し、16年に会計入門書を発表。17年5月からファッション誌「美人百花」レギュラーモデル。昨年CSフジテレビONE「プロ野球ニュース 2018」月曜日キャスターも務めた。163センチ。血液型AB。