演歌歌手水森かおり(45)が25日、大阪市内で、座長公演「水森かおり 特別公演」(5月4~13日、大阪・新歌舞伎座)への意気込みを語った。新歌舞伎座では初の座長公演。「ご当地ソングの女王」は、演歌ファンの多い関西での公演に「お客さんに温かな気持ちを持って帰ってもらいます」と意欲満々だ。

公演は2部構成で、第1部は芝居「東京そば屋人情物語 にぃねえちゃん!」。東京オリンピックの開催が決まった昭和30年代後半の東京を舞台にした心温まる人情喜劇で、ザ・ドリフターズの加藤茶(76)仲本工事(77)ら多彩な共演者を迎える。

「ドリフ世代なので、加藤さんと仲本さんが立っているだけでおもしろい。それにおふたりともプロフェッショナル。『本気でやらないとダメ』とアドバイスをもらったので、(一斗缶で)思い切りダ~ンとやってます」。ドリフとの強力タッグで? 新たな一面となる喜劇女優ぶりを見せようと燃えている。

第2部は「水森かおりコンサートin新歌舞伎座」。95年にデビューした水森は、透明感のある歌唱で人気を集め、03年「鳥取砂丘」でブレーク。NHK紅白歌合戦にも初出場した。以来、「釧路湿原」「大和路の恋」「水に咲く花・支笏湖へ」などで16年連続出場している。

2部のコンサートでは、昨年末の紅白で着用したドレス姿で熱唱する。「関西のご当地ソングもたくさんある。関西を中心に選曲していきたい」。プライベートでは「世話好きのあねご肌」と自己分析する水森は、事務所の後輩である椎名佐千子、岩佐美咲、はやぶさらとの共演を楽しみにしているという。

「若手の4人を初めて知ってくださる方もいるはず。若手の4人をどうみてもらうか。“にぃねえちゃん的”なプロデュースを考えています」

大阪は、演歌ファンが熱いことでも知られ、かつては大阪でラジオのレギュラー番組も担当していた。「リスナー、スタッフのみなさんに話し方を鍛えていただいた。私の基礎をつくってくれたのが大阪です」。原点の場所が大阪だ。

「応援していただいたみなさんに、新しい一面をみていただくことが恩返しになる。私にとっては元号が変わって1回目の公演です。感謝を込めて10日間を務めたい」。エンターテイナーとして、レベルアップした姿を見せる。