俳優窪田正孝(30)主演のフジテレビ系連続ドラマ「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」(月曜午後9時)の最終話が、17日に15分枠大されて放送される。

窪田が演じる五十嵐唯織(いがらし・いおり)は、写真には必ず“真実”が写ると信じている診療放射線技師。アメリカで最も権威ある放射線科医から認められた後に帰国して、本田翼(26)が演じるヒロインの甘春杏(あまかす・あん)が放射線科医として勤務する甘春総合病院で働き始める。杏は、甘春総合病院の前院長の娘。父が愛した病院を守りたいと思っている。患者を常に助けたいと思っているが、病院側の人間として、患者よりも病院のルールや効率を優先してしまうこともある。医師免許を持たない放射技師を見下していた杏だが、唯織との出会いで変わっていく。

窪田は「原作だと、いろいろな箇所をエックス線を撮ってやっているんですけれども、専門用語がどうしても多くなってくる。そこに関しては、専門用語だから言えないという風にならないように、頭じゃなくて腹で覚えるような感じでやっていきたいなとは思っていました。あとは、パソコンの前で読影するシーンでは、杏を手助けできるような唯織でありたいと思っていました」。本田は「私の役は技師が撮ってくれた写真を診断する役割なので、病院で実際に読影しているところとカルテを見ているところを見学させていただきました。読影で見逃したら病気を見逃すことになってしまう、病気の発見が遅れたら患者の負担になってしまうなど、そういう責任感を強く感じたので、意識して取り組みました。とても集中してやっていらっしゃったんですが、それを感じさせないんです。そういう空気感も出せたらと思いました」と話している。

最終話では、唯織(窪田)は、杏(本田)の父で、甘春総合病院の前院長・正一(佐戸井けん太)が、うつ病ではなく別の病気ではないかと考える。全身の慢性的疲労感、起立性頭痛に苦しんでいる正一は、発症前に自転車に追突され、その後、飛行機に乗っていた。ヒントになったのは、新人放射線技師の広瀬裕乃(広瀬アリス)が手伝っていた造影CTの際に、チューブから造影剤が漏れたことだった。

放射線技師長の小野寺俊夫(遠藤憲一)らの協力を得て唯織が行ったのは、MRI検査と、髄液漏れの検査だった。その画像を見た唯織は、正一が低髄液圧症であることを確信する。正一は、追突事故で硬膜に穴が開き、飛行機に乗った際の気圧の変化と乱気流の振動によって低髄液圧症を発症したものと考えられた。髄液が減って脳が下垂したために、起立時に頭痛やめまいに襲われていたのだ。正一の病気が手術で治る可能性があると知り、喜ぶ杏。

ところがその直後、正一が突然意識障害を起こす。辻村駿太郎(鈴木伸之)ら甘春総合病院の医師には正一の治療をできる人間がいなかった。杏が、自分がやると言い出し、唯織はある決断をする。