香取慎吾(42)と白石和弥監督(44)が19日、大阪・TOHOシネマズ梅田で、「凪待ち」(28日公開)の全国縦断完成披露舞台あいさつに登壇した。

「凪待ち」は、香取演じるギャンブル依存症の男が、恋人を殺害され、「俺がいると悪いことが舞い込んでくる」と自暴自棄になっていくというオリジナル作品。演技からアート作品まで多彩な才能を見せる香取と、「弧狼の血」「凶悪」など話題作を輩出した白石監督との初タッグ作品。脚本は「クライマーズハイ」の加藤正人氏(65)が手がけた。

香取は司会者から人生において一番勝負に出たことについて問われると、「こんーなに、いろんなことがあったのに、30年以上の芸能生活で、まだ勝負してません。まだまだこれからです」と話し、会場を沸かせた。

この日は、登壇前に囲み取材にも応じ、香取は、バイオレンスと狂気に満ちた主人公を演じたことで、カメラが回っていない時でも役に入っていたという。「この役の影響を受けて、もし襲われてもある程度平気なんじゃないかなと、勘違いしちゃう部分があった」と話していた。

白石監督も囲み取材で、香取について「トップアイドルで、エンターテイナーだが、俳優として単純にスキルが高い。撮影しているとゾクッとするような表情を出してくれる」と絶賛。当初、暴力を封印してヒューマンドラマにしようとしていたが、香取の芝居に誘われて、乱闘シーンを入れてしまったとエピソードを披露した。