ジャニー喜多川社長(享年87)が亡くなり、ジャニーズ事務所は今後、新体制に入る。ジャニー氏のめいにあたる藤島ジュリー副社長が新たに社長に就任し、母の藤島メリー副社長とともに担っていた経営面や、デビュー組のマネジメント面などで陣頭指揮をとる。ジャニーズJrの育成やプロデュース面をジャニー氏から引き継ぐ滝沢秀明氏(37)とタッグを組み、王国をけん引していく。

ジュリー氏は94年のデビュー時からTOKIOのマネジメントを担当。TOKIOや嵐、関ジャニ∞、Hey!Say!JUMPなどさまざまなグループを手がけてきた。バラエティーやドラマなどを通じてタレントを世に売り出してきた実績もあり、テレビ業界を中心に広く顔が利く。

昨年8月公開の木村拓哉(46)主演映画「検察側の罪人」に嵐二宮和也(36)が出演。また、今月13日に放送された中居正広(46)が司会を務めるTBS系「音楽の日2019」に嵐が初出演を果たした。大きな話題となった“SMAP×嵐”初共演が実現したのは、ジュリー氏の力によるところが大きいという。

複数の関係者によると、ジュリー氏は積極的にタレントとコミュニケーションをとるタイプという。何かを独断で決めるというよりは、各所から意見を吸い上げ、総合的に判断していく。仕事を決める際も、スタッフと相談し、タレントの意思も尊重するスタンスで、時には粘り強く交渉もしていく。今後も新たな“サプライズ共演”を仕掛けていきそうだ。

一方で、JrのCDデビューの際には、ジャニー氏やメリー氏と打ち合わせし、メンバー選定やレコード会社との交渉なども行ってきた。ジャニー氏の考えやイズムも理解し、引き継いでいる。Jrの発掘・育成は滝沢氏に任せながら、大きなイベントやテレビ出演、デビューの際には滝沢氏らとコミュニケーションをとり、判断を下していく。

また、関西ジャニーズJrに関しては関ジャニ∞の横山裕(38)大倉忠義(34)の力も借りていくことになりそうだ。多忙を極めるジュリー氏や滝沢氏は、日々新メンバーが加入し、東西300人超と言われるJrの隅々までは目の行き届かない可能性もある。横山と大倉は既に関西ジャニーズJrの公演や舞台をプロデュースしており、ジャニー氏イズムも直々に引き継いでいる。関ジャニ∞はジュリー氏肝いりのグループの1つでもあり、コミュニケーションに不安もない。

ジュリー氏と滝沢氏が、横山と大倉をはじめとするタレントたちとも協力し合い、全員がジャニー氏の遺志を継ぎながら、新世代のジャニーズ王国が幕を開ける。【特別取材班】(おわり)