松本白鸚(77)が21日、W杯ラグビー日本代表の健闘をたたえた。この日、東京・帝国劇場で主演するミュージカル「ラ・マンチャの男」が1969年の初演以来、50年かけて上演回数1300回を達成した。

前日20日は南アフリカ戦を見ていた。「彼らは夢をかなえようという心意気で戦っていた。そういう姿は、見る人に夢と希望を与えたし、私も頑張っている選手たちの姿に感動した」。4強はかなわかったが、決勝トーナメント初進出で、ラグビーの歴史を変えた。「俳優として、これで良しということはない。選手たちも、夢を胸に秘めて苦しい戦いを続けてきた。その姿に、明日から頑張ろうと思った方も多かったと思う」とたたえた。

白鸚も、1300回達成のカーテンコールのあいさつでは声が震えた。「初演から50年。私は一生懸命、無我夢中でやってきただけ。見に来ていただいたお客様のおかげです」と感謝した。同作は、人生の応援歌といえる名作。白鸚は「生きている間に、多くの苦しみや悲しみに出合うけれど、苦しみを夢に、悲しみを希望に変えて、やってきた。命続く限り、役者として生きていきたい」。生涯現役を宣言した。