嵐が、アジア4都市をまわって会見を行うキャンペーン「JET STORM」を、10、11日に完走した。9日深夜に羽田空港を出発し、総移動距離1万2982キロ、計39時間かけてジャカルタ、シンガポール、バンコク、台北を訪れた。超過密日程の中でも、各地のファンからの熱烈な歓迎を新たな燃料にして、来年末まで5人で走りきる。

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現地時間10日午前6時前、ジャカルタ市内のホテルに到着した嵐の5人は、頭にスカーフをかぶった女性ファンら1700人に大歓迎された。メンバーを目の当たりにし、女性ファンは「オーマイガー」と涙しながら友人に電話をかけていた。会見でも、現地メディアの女性記者が質問の最中に「オーマイガー」と声を詰まらせた。5人は「カミセナンベルテムデンガンアンダ、テリマカシー(お会いできてうれしいです、ありがとう)」とインドネシア語であいさつし、大歓声を浴びた。

デビュー20周年を迎えた今月3日、SNSの全面解禁や、来春の北京公演開催などを発表していた。「JET STORM」もその1つ。06年以来13年ぶり2度目の実施だ。前回はバンコク、台北、ソウルの3都市をまわったが、今回は4都市に増えた。ジャカルタとシンガポールにはグループとして初上陸。以前から日本国内のコンサートにもアジア圏から多数のファンが訪れており、各国に20年間の感謝を伝え、今後の新展開を報告した形だ。

異例の強行日程でも、松本潤(36)は「自分たちがやりたくてやらしてもらっているので、むしろ感謝です」とサラリ。二宮和也(36)は「確かに大変なスケジュールでしたけど、直接の声援で元気になりましたし、安心しました」と笑った。相葉雅紀(36)も「こんなちょっとの滞在で帰っちゃうのが申し訳なくなるくらい、すごい歓迎をしてくれた。来られてよかったと思いました」と話した。

英語が公用語のシンガポールでは「サンキュー」、バンコクではタイ語で「コープクンクラップ」、台北では中国語で「シェイシェイ」と、ファンに感謝を伝えた。一方、ファンからは「ありがとう! お疲れさま~」と日本語で声援を受けた。リーダー大野智(38)は「皆さん日本語がうまくなっていて、すごくうれしかった」と喜んだ。

嵐は来年末に活動休止を迎える。櫻井翔(37)は「皆さんとお会いできて、励みになりました。嵐として、2020年の末まで、できる限りのたくさんのチャレンジをしていきたいです」と誓った。相思相愛のアジアのファンから各地でエネルギーをもらい、残り13カ月間全力疾走を続ける。【横山慧】

<使用したプライベートジェット機アラカルト>

▼機体 ロイヤルジェット社のA6ーRJX。ボーイングビジネスジェット。B737-700 IGW。全長34メートル、最大重量7万80キロ。巡航速度は時速870キロ。最高巡航高度1万2500メートル。

▼機内 座席数は30。ベッドルームあり。CAは3人帯同。フライトのたびにアラカルト形式の食事が出る。

▼ロイヤルジェット社 機体は航空会社が所持。アラブ首長国連邦・アブダビに拠点を置き、同国政府の航空機利用を担当。大統領や政府高官の利用も非常に多いという。王族や映画スター、州知事、財界の大物、ミュージシャンらの実績もあるという。

▼嵐メンバーの反応 「13年前よりも機体がめちゃくちゃ大きい。計6回くらいご飯が出てきて、全て達成(完食)できなかったのが心残りです(笑い)」(櫻井)。