芸能人が事件を起こし逮捕されると、必ず損害賠償の話題が出る。今月16日に麻薬取締法違反の疑いで逮捕された沢尻エリカ容疑者(33)とは別の事件の時、映画の損害賠償がどう決まるかを聞いたことがある。

映画を撮り直しする場合「再撮影の分量によって請求額が変わる」のが基本、という。全部撮り直す場合は、製作費丸ごと1作分を請求し、半分の再撮影で済めば、請求額は低くなる。この中には、共演俳優のギャラももちろん含まれる。

製作費が仮に1作2億円だった場合、まるごと再撮影なら2億円、半分の再撮影なら1億円を請求する。シンプルな計算だ。

撮り直しせずお蔵入りになった場合はもう少し複雑で、「公開していたらあったはずの売り上げ」を請求することになる。公開後のDVDやテレビ放送なども考えて賠償額が決まる。

製作委員会を作る企業は、再撮影して公開した方がいいのか、公開せず営業補償を求める方がいいのかを決めるのだという。企業にとってはリスクが小さい方がいい。なかなか難しい選択になるそうで、製作委員会に加盟する全企業のコンセンサスを取るのは大変だという。