米女性下着ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」が、毎年恒例のファションショーを今年は中止することを正式に発表した。

1995年から始まったヴィクトリアズ・シークレットのショーは、エンジェルと呼ばれるスーパーモデルたちがランウエーに登場し、豪華絢爛(けんらん)なショーの模様はテレビ中継もされている。

同社は、ファッションショーはブランドを構築する上で非常に大きな役割を果たしたと語る一方、「ブランドのマーケティングを進化させるために、顧客とのコミュニケーション方法を考えている」と中止の理由について語っている。

ヴィクトリアズ・シークレットのショーを巡っては、世界中で#MeeToo運動が盛り上がる中で、痩身(そうしん)でセクシーなモデルたちによるショーは時代錯誤だとの意見も多く、近年はテレビの視聴率も低迷していた。また、トランスジェンダーやプラスサイズのモデルを起用しない方針を貫いてきたことも批判の的となっており、早い段階から今年のショーの中止がうわさされていた。

ヴィクトリアズ・シークレットのエンジェルは、ジゼル・ブンチェンやミランダ・カー、ケンダル・ジェンナーら人気モデルが務めてきたことで知られている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)