夫婦漫才の宮川大助(70)花子(65)の宮川花子が11日、大阪市内で会見し、血液のがんの一種である症候性多発性骨髄腫で闘病中であると明らかにした。

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花子さんは抗がん剤治療中も「一口でも」と、直接食事をとった。大腸がんと闘い1軍復帰した阪神の原口文仁選手には「ほんますごい」と勇気をもらった。自身は5カ月、抗がん剤を迷い続けての決断だった。

記者は5年ほど前、友人にがんが分かり、胃がんを克服した花子さんに相談した。「仕事続けるなら(手術、放射線などで)抗がん剤をやらんで済むよう、避けたりたいな」と言い、親身に相談にのってくれた。

仕事との両立への厳しさを熟知していた。花子さんの場合は、なおさらだ。笑ってもろてナンボ-。「芸人は同情されたら終わり」が口癖で、治療中にやせれば観客も笑えない。当初、予定されたこの日の会見タイトルは「復帰会見」で、この文言にもこだわった。

「復帰ちゃうで」。復帰はテレビでも講演会でもない。センターマイク前に大助さんと2人で立つこと。「歩けるようになってから」だ。メドは「半年ぐらい」。奇跡を起こした花子さん、半年後には復帰への軌跡も刻んでいるはずだ。【芸能デスク=村上久美子】