片岡鶴太郎(64)さんの約30年ぶりとなるライブ「片岡鶴太郎の『鶴やしき』第1回寄席あつめ」を取材してきました。

この日は、鶴太郎自身が声をかけたエド・はるみ、彦摩呂、パーマ大佐、松村邦洋、大下香奈がそれぞれ落語や漫談を披露しました。

鶴太郎さんは古典落語「ねずみ」を披露しましたが、自身が「やりたい!」と思い立った演目とあって見事な落語でした。

トリで登場した鶴太郎さんでしたが、その前に登壇した松村さんは決して落語とは言えない、いわゆる漫談。もちろん“漫談”ともうたっているのでアリですし、それはそれでおもしろかったのは間違いありません。ここでは書けないようなライブならではのネタに、会場は爆笑でした。

鶴太郎さんの落語は、そんな漫談で緩んだ会場の空気をピリッと締めたように感じました。独学で練習した「ねずみ」ですが、途中にものまねもはさみつつも要所をおさえた、まさに“片岡流”を確立していたように感じました。

絵も、ヨガも、料理も、興味のあることはとことん突き詰める。この演目は夏ころから練習を始めたようで「“こんなところかな”というところまではきました」と控えめに話していたが、その言葉が謙遜に聞こえるような落語でした。

そんな鶴太郎さんがステージで松村を笑いながら叱咤(しった)した言葉が「落語をやりなさい!」だったのが、なんとも印象的でした。

18日には関根勤さんとのトークイベントを行う。また、来年4月には、「全裸監督」でおなじみの村西とおる監督とのトークイベントの実施も明かしました。個人的にも期待が高まっています。【川田和博】