テイラー・スウィフト(30)が12日、米ビルボード誌主催の2019年度「ビルボード・ウィメン・イン・ミュージック」で過去10年間の功績をたたえられ、「ウィメン・オブ・ザ・ディケイド」賞を受賞した。

スウィフトは15分間におよぶ力強いスピーチの中で、昨年、離脱した元所属レーベル「ビッグ・マシーン・レコード」が過去の楽曲の原盤権を取得したことから始まった、同レーベルとの争いについて言及。音楽業界におけるビジネスのあり方を厳しく非難した。

ジャスティン・ビーバーのマネジャーとして知られるスクーター・ブラウン氏は今年6月、スウィフトの原盤の権利も含め、ビッグ・マシーンを買収。スウィフトはこの時、原盤の権利を購入しようとしたが拒否され、全ての権利がブラウン氏に渡ったと明かした。

さらに、「スクーターは原盤の権利の売買について一切、私や関係者チームに連絡しなかった。彼は、私がどう思うか知っていたはず。この業界における“有毒な男性の特権”の定義は、私がアーティストや彼らの音楽に対する権利について問題提起している時に、人々が“でも、彼は常にいい人だった”などと言っていること。彼が自分に必要なものを持っている人に対し、いい人であるのは当然のことです」と、ブラウン氏を真っ向から攻撃した。

スウィフトはスピーチの終わりで、ブラウン氏や元所属レーベルとの論争の最中に支援してくれた女性たちに感謝を示すとともに、「最も素晴らしいのは、最も困難な時期にある私を声を大にしてサポートしてくれたのが、音楽業界の女性たちだったということ。絶対に忘れません」と語った。

(ニューヨーク=鹿目直子)