中村勘九郎(38)中村七之助(36)が20日、都内で、「明治座 三月花形歌舞伎」(3月2日~26日、東京・明治座)の制作発表会見に出席した。

歌舞伎での花形とは、若手世代を表している。花形世代の中では年長の2人。次世代どう見てもらいたいかを問われ、勘九郎は「勉強しながら先人たちの教えをたたき込んで、歌舞伎の持つパワーを見せたい。そういう姿勢で臨んでいた父や先輩たちを見て、かっこいいとあこがれた。あこがれを持ってもらえるよう、輝き続けたい」と話し、七之助は「ずっと死ぬまで修行ですから、花形(という言葉)が消えても修行、勉強し続けたい」と語った。

明治座への出演は、勘九郎、七之助ともに4年ぶり。夜の部「通し狂言 桜姫東文章」では、因果応報にまみれた夫婦、恋人を演じる。七之助は「きれいの中に、因縁めいたものが垣間見える。(坂東)玉三郎のおじさまが指導、監修をしてくださる。とても楽しみです」と話し、勘九郎は「エロチックさもあるし、BL(ボーイズラブ)要素もある。若い女子たちに見てほしい」とPRした。

昼の部は「菅原伝授手習鑑(てならいかがみ) 車引」「一本刀土俵入」「芝翫奴」「近江のお兼」。

また、昨年、NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」に出演していた勘九郎は、前日19日にスタートした「麒麟がくる」にも触れた。

現在、歌舞伎座に出演中のため、終演後すぐに同作を見たそうで「1年間、長丁場で大変だと思うので、健康に気を付けて、かっこいい光秀を見せてほしい」と話した。

「いだてん」ではマラソンランナーを演じたため、体脂肪9%にまで絞り込んだが、舞台では少しふっくらしている方がいいため、体重を戻したという。勘九郎は「人生で一番、体重が重いです。絞るのは大変だけど、戻るのは簡単ですよ。3日くらいで戻りました」と笑った。