一般社団法人日本映画製作者連盟(映連)は28日、都内で、新年記者発表会を行い、2019年全国映画概況を発表した。

邦画ではアニメ「天気の子」が興行収入(興収)140億円越えを記録。洋画では「アナと雪の女王2」「アラジン」「トイ・ストーリー4」の3本が100億円越えの大ヒット。邦画と洋画を合わせた興収総額は前年比17・4%増の2611・8億円で、2000年の興収発表以降、過去最高となった。これまでの最高は16年の2355億円。

また、入場者数は前年15・2%増の1億9491万人。映連が目標とする2億人まであと1歩に迫った。公開本数も1278本で過去最高。7年連続で1000本越えとなった。

岡田裕介会長は過去最高の要因を「外国作品も含め各社の大ヒット作品が出たことが1番」とし、「良い作品にはお金を払ってくれるということに若い世代で抵抗がなくなってきた。世代交代が行われているのでは」と話した。また、シネコンの存在もあげた。「シネコンで映画が復活したのは偽らざる事実でしょう。シネコンが出来て20年。やっと定着して時代が変わってきた」と分析した。

好調維持を聞かれると「今年以降はちょっと難しいかなと思っています」と話し、会場を笑わせた。「去年ほど良い作品がそろっていない。正直目玉の作品が各社にない。でも、悲願の2億人まであと1歩まできたので、なんとかがんばってキープしていきたい」とアピールした。

◆2019年興収邦画ベスト10 <1>天気の子 140・6億<2>名探偵コナン 紺青の拳(フィスト) 93・7億<3>キングダム 57・3億<4>劇場版「ONEPIECESTAMPEDE」55・5億<5>映画ドラえもん のび太の月面探査記 50・2億<6>マスカレード・ホテル 46・4億<7>ドラゴン・ボール超 ブロリー 40・0億<8>翔んで埼玉 37・6億<9>記憶にございません! 36・4億<10>ミュウツーの逆襲 EVOLUTION 29・8億

◆同洋画ベスト10 <1>アナと雪の女王2 127・9億<2>アラジン121・6億<3>トイ・ストーリー4 100・9億<4>ライオン・キング 66・7億<5>ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 65・7億<6>アベンジャーズ/エンドゲーム 61・3億<7>ジョーカー 50・6億<8>シュガー・ラッシュ:オンライン 38・6億<9>スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム、ワイルド・スピード/スーパーコンボ 30・6億