乃木坂46与田祐希(19)が、映画「ぐらんぶる」(5月29日公開、英勉監督)に出演し、ヒロインを務めることが分かった。金属バットを振り回してメンチを切ったり、跳び蹴りをかましたりと、体当たりの演技に挑戦。これまでのイメージを覆すインパクト大の役どころで、ド派手に映画デビューを飾る。

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与田は、虫ケラを見るような目で男たちを見てさげすんだり、思い切り踏みつけたり、白目をむいたりと、体当たりの演技に挑戦した。普段はおっちょこちょいな一面もあり、「守ってあげたくなる」タイプの小動物的な魅力でファンに人気だが、一大決心をして撮影に臨んだ。

「ファンの皆様には多大なる心配をおかけしていると思いますが、私が演じる千紗は、とてもたくましい女の子なので、ヤバい男たちには負けません。なので、安心して劇場にお越しください。きっと不安は吹き飛び、笑いに変わると思います!」

原作は、漫画雑誌「good!アフタヌーン」で連載中のダイビングを題材にした異色の青春コメディー。コミックスは累計440万部を突破しており、18年にアニメ化もした人気作品だ。先月、北原伊織役の竜星涼(26)と今村耕平役の犬飼貴丈(25)のダブル主演が発表され、ツイッタートレンドで1位になるなど、話題になっていた。

与田は、北原のいとこで、同じ伊豆大学に通うヒロイン、古手川千紗(こてがわ・ちさ)を演じる。北原と今村のダイビングサークル仲間で、普段はクールだが、ダイビングのこととなると優しくキュートなしぐさを見せるクーデレ(クール+デレ)な美少女。これまでのイメージを覆すべく、激しい演技を見せる。

与田の起用について、エグゼクティブプロデューサーの関口大輔氏は、「千紗役には与田さん以外考えられず、思い切ってオファーしたところまさかの快諾で驚きました。撮影現場では、漫画から抜け出た千紗がそこに存在しているようで不思議に感じたほどでした」と明かした。「監督のどんな要求にも対応する与田さんの女優魂と、アイドルらしからぬ体当たりの演技に驚き、感動しました」と撮影を振り返った。

一方、与田のマネジャーは、ファンに向けて「きっと『こんな映画に与田ちゃんを出して大丈夫か?』と不安になっていることと思います。ご安心ください。とっても素晴らしい映画になっております」と伝えた。「ヤバいやつら相手に与田が金属バットを振り回し、跳び蹴りをかます姿を見ていただければ、きっと安心していただけるはずです」と呼びかけた。

テレビ東京系「乃木坂工事中」の企画でダイビングの資格を取得していたため、スキューバダイビングのシーンもスムーズに撮影できたという。「まさかこんな形で資格を生かせるとは思っていませんでした」と笑顔を見せた。乃木坂46次世代エースの1人として期待される与田にとって、さらなる飛躍のきっかけとなる運命的な1作になるかもしれない。【横山慧】

○…乃木坂46メンバーの映画出演が続いている。堀未央奈(23)は昨年6月公開の「ホットギミック ガールミーツボーイ」で初主演。松村沙友理(27)も同10月公開の「東京ワイン会ピープル」で初主演した。白石麻衣(27)がヒロインを務める「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」は今月21日に公開したばかりだ。齋藤飛鳥(21)山下美月(20)梅澤美波(21)が出演する「映像研には手を出すな!」は5月15日に公開を控えている。

◆与田祐希(よだ・ゆうき)2000年(平12)5月5日、福岡県の志賀島生まれ。16年9月加入、乃木坂46の3期生。17年8月発売のシングル「逃げ水」で同期の大園桃子とともにセンターに抜てきされた。愛称「与田ちゃん」「よだっちょ」。ファッション誌「MAQUIA」「bis」のレギュラーモデル。18年のテレビ東京系ドラマ「モブサイコ100」で女優デビュー。3月10日にセカンド写真集「無口な時間」(光文社)発売。グループで最も小さい152センチ。血液型O。