ヘンリー王子が1月の王室離脱発表後、カナダでメーガン妃と息子のアーチー君と合流して以来、初めて英国に帰国。26日、スコットランドのエディンバラで開かれた「トラヴァリスト・サスティナブル・ツーリズム・サミット」でスピーチを行った。

英デイリー・メール紙の王室ジャーナリストが、ツイッターでビデオを公開。コンファレンスの司会者が王子がステージに登場する前に、「彼は私たち全員に、ハリーと呼んでもらいたいと言いました」と前置きした上で、「皆さん、どうか、ハリーにスコットランド流の大きな温かい歓迎を」と紹介している。

ヘンリー王子による、今や民間人であることを示す自発的なジェスチャーだったのか、それとも、称号の使用を禁じられたことへの皮肉だったのかは明らかでない。

王子は王室との取り決めで、3月31日をもって“殿下”の称号を使用しないことに同意したが、今後も称号は保持することになる。あと5週間は王室の中心メンバーとしての位置にある王子だが、王室や称号から早く解放されたがっていることをうかがわせた。

ヘンリー王子は昨年9月、トリップアドバイザーなどの大手旅行サイトと共同で、「旅行の未来をより環境に優しいものに変え、土地やコミュニティーを長年にわたり保護する」ことを目的とした組織「Travalyst(トラヴァリスト)」を創設した。

王子夫妻はそのわずか数週間前、「環境保護を訴えながら、南フランスでの休暇にプライベートジェット機を使用した」として非難を浴びたばかりだったが、同組織の立ち上げのスピーチでは、「今までの旅行の99%は民間機を利用してきました。家族の安全のために、プライベートジェット機を使用することもありますが、バランスが大事だと思っています」と弁明していた。(ニューヨーク=鹿目直子)