エリザベス女王(93)と日常的に接触していた従僕が、コロナウイルスの検査で陽性であることが判明し、王室に新たな戦慄(せんりつ)が広がっているとの報道が浮上した。

英サン紙によると、この従僕は半年前から女王付きとなり、食事や飲み物の給仕、来客の紹介、手紙やメッセージの受け渡し、2匹の犬たちの散歩などの仕事に従事していたが、現在は自宅で自己隔離中という。

内部関係者は同紙に、「彼は犬たちを散歩に連れて行くなど、女王と毎日のように顔を合わせ、仕事に従事していた。女王との接触が多かったことを考えると、非常に恐ろしい」と話している。感染が判明した際、この従僕がどこで仕事をしていたのかは不明とされている。

女王とフィリップ殿下(98)はウィンザー城に退避中で、少人数のスタッフが世話をしている状況だ。バッキンガム宮殿、ウィンザー城、サンドリンガム宮殿で通常、働いているスタッフは出来る限り家で仕事をするよう指示され、現場ではリスク対策のため、小さなチームに分かれて仕事をしているという。

女王が退避する前にバッキンガム宮殿のスタッフが1人感染し、さらにチャールズ皇太子が検査で陽性と判明。現在は自己隔離中だが、王室関係者は同紙に、「誰もが怖気立っている。全てが驚くほど深刻な状況になりつつある。皆が、“次は誰だ、何が起こる?”と感じている」と語っている。  

チャールズ皇太子は10日に行われたイベントで、最近、陽性と判明したモナコ公国のアルベール2世公(62)と会った後に感染した可能性が示唆されている。皇太子はイベント出席後に女王と対面しているというが、王室は28日夜、サン紙の取材に対し、「女王はお元気で、私たちは全ての適切なアドバイスに従っています。個々のスタッフについてはコメントしません」とコメントしたという。(ニューヨーク=鹿目直子)