新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府の要請を受けて映画館の上映自粛が広がる中、存続の危機を迎える小規模映画館、ミニシアターを救おうというプロジェクト「#SaveTheCinema ミニシアターを救え!」が6日、スタートした。

まず、有志の呼びかけ人、賛同者が「新型コロナウイルスによって大きな打撃を受けている小規模映画館(ミニシアター)等への緊急支援を求めます」と題した、政府に緊急支援を求める要望書を作成し6日、公表した。

この日、安倍晋三首相が7日にも東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言を発令する準備をすると表明。有志は「このまま緊急事態宣言が出されたら、閉館せざるを得ない映画館も出てくると思われます。映画は人に見てもらって、初めて完成すると言います。そういう意味で、映画館は、映画と観客を結ぶ架け橋、映画という表現の最前線なのです。それをどうしても守りたい」と今回の行動の趣旨を説明した。

また、求める支援として

<1>緊急的な支援として新型コロナウイルス感染拡大防止のための自粛要請、外出自粛要請、また拡大防止対策(時短営業や客席数を減らす等)によって生じた損失(観客数の大幅な減少)を補てんすることによる支援

<2>終息後の支援として集客を回復させるための広報活動の充実、ゲスト招へい、特集上映などのイベントに対する支援

の2点を挙げた。

要望書は今後、政府に提出する予定だ。6日からはインターネット署名サイト「Change.org」でも署名活動がスタートし、開始から約3時間で署名は1500を超えた。クラウドファンディングなどを活用した具体的な施策を断続的に実施していく予定で、既にスタート準備に入っているミニシアター支援のために立ち上げられた「ミニシアター・エイド基金」とも連携していく。

呼びかけ人には、映画監督では、脚本家でもある荒井晴彦氏、入江悠監督、上田慎一郎監督、是枝裕和監督、白石和弥監督、深田晃司監督、藤井道人監督ら、俳優は井浦新、柄本明らが名を連ねた。賛同者には、俳優の芋生悠、田口トモロヲ、田中要次、古舘寛治らが名を連ねる。