エイベックスの松浦勝人会長(55)が、新型コロナウイルス禍による今後のエンターテイメント業界の移り変わりについて私見を述べ、「できるならばそれは若い人に任せ、エンターテインメントを楽しむという本来の普通の人に戻りたいと思う」とした。

松浦氏は28日、インスタグラムでエンタメの今後に関する長文を投稿。ライブ開催の自粛が続く中、「このままの状態が続けば、バタバタとエンタメ業界の上流から下流までの会社が大変なことになっていくだろう」と書き出し、「残念ながらそうならないための方法が今は見つからない」とした。

しかし続けて「それは今までのエンタメ業界の常識で考えた場合だ」とし、「アイドルやアーティスト、バンドとの直接の出会いの機会がなくなるかも知れない。握手会にはこれからは昔のようには行きたくならないかもしれない。ライブハウスで三密の中大声でアーティストを応援する気にならないかもしれない。それにはすごく時間がかかるだろう。しかし、それに変わるものが出てくるのがこの世の常だ。新しいアーティストとの新しい触れ合い、出会い、コミュニケーションの取り方。そんなことが必ず起きる」との見方を示した。

ただ、そうした新しい流れは「現状の古い体質の芸能音楽業界から起きるとは限らない。むしろ逆だ」と松浦氏。「今までのやり方に囚われ、新型コロナ収束と共にまた昔のようにファンが戻ってくると考えているのならあなたはこの業界から手を引いた方がいい。確実にこの芸能界にゲームチェンジが起こる。もうその兆しは見えている。古いやり方に囚われ、本当の世の中の様子が見えてない業界人はもはや手遅れだ。正直早く手を引いた方がいいと言っておく。今までのやり方が既にとっくに通用していなかったことをこの新型コロナという現実で思い知っているだろう」と指摘した。

また松浦氏は「新しい感覚で始まる、新しいエンターテインメント業界に期待したい」としたが、「しかしながら僕も古い芸能の人間なので、できるならばそれは若い人に任せ、エンターテインメントを楽しむという本来の普通の人に戻りたいと思う」とコメントした。