俳優堤真一(56)が27日、都内で、主演映画「望み」(堤幸彦監督、10月9日公開)完成披露舞台あいさつに出席した。

同作は作家雫井脩介氏の同名ベストセラー小説を実写化したもの。誰もがうらやむ裕福な建築士一家を襲った事件をきっかけに、亀裂が入った家族の中で交錯する望みを描いた作品で、堤は1級建築士石川一登を演じる。

「台本を読んで、いいお話なんだけど、とにかく難しくて、最初はお断りしようと思った」と明かした。「現場に入ってからも難しくて、肉体と気持ちが乖離(かいり)していくようで本当につらかった」と振り返り、「だから、撮影以外はとにかく楽しくすごそうと思ってべらべらしゃべった」と語った。

この日、石田ゆり子、岡田健史、堤監督も登壇。石田も「およそ全部のシーンがつらい映画です」と表したが、「つらい話ですが、みんなで一生懸命作った作品です」とアピール。岡田は「この映画は全てにおいて暗くて、つらくて、その原因は僕なんですけど、きっとこの時代にこの作品を出す意味がある」と力説した。

堤は、この日亡くなったことが分かった女優竹内結子さんと、昨年公開の映画「決算! 忠臣蔵」やフジテレビドラマ「ランチの女王」などで共演しているが、竹内さんについては何も話さなかった。