女優上野樹里(34)主演のフジテレビ系連続ドラマ「監察医 朝顔」(11月2日スタート、月曜午後9時、初回30分拡大)の制作発表が24日、都内で行われた。

昨年7月期の連続ドラマのシリーズ第2弾。87年4月期の「アナウンサーぷっつん物語」からスタートした、月曜午後9時のフジテレビの看板ドラマ枠「月9」で初めての2クール放送となる。本来なら7月期からスタートの予定だったが、新型コロナウイルス禍で撮影中断を経て、11月からのスタートとなった。

上野は「2月から撮って参りましたが、やっと、この日が来たという感じ。早く皆さんに『朝顔』を見てもらいたい。また、同じスタッフ、共演者とやれると、喜びがあります」と笑顔を見せた。

上野が演じるのは興雲大法医学教室の法医学者・万木朝顔。「ドラマの世界ですけど、私たちも皆さんと同じく日々、生きてる。うまくいかないこともあるけど、周りの人に助けられながら生きている。コロナだけじゃなく、人が亡くなったりとかもあったけど、日々、生かされているということを届けて行きたいと思います」と話した。

再開した撮影は現在、第9話まで進んでいる。「やっと折り返しまで来た。前半は法医学教室のシーンが多くて、成長した姿を見せられている。新しいメンバーもいるし、2020年になっていろいろな事が起きた。第1話は、そういう意味で、早く皆さんに見てほしい」と話した。

前作のクランクインから1年半の間に自身に起こった変化について、上野は「自粛中とかが長かったので絵を描いたり、ギター弾いたりしていました。あとオンラインでコンテンポラリーダンスをやっています。ダンスというより、表現の幅を広げるため。無になって動けるからいいですよね」と話した。

本作放送中の来年2月には、02年にNHK「生存 愛する娘のために」で女優デビューしてから20年目に入る。上野は「20年目という節目にふさわしい作品。監督、プロデューサー、共演者に恵まれて、皆さんと一緒にこれから新年を迎えていけるのが今からうれしい。最後は軽やかな姿で終われるように頑張りたい。本当に恵まれていると思います」と話した。

上野が演じる朝顔は、11年3月11日の東日本大震災で、母親の里子(石田ひかり)が行方不明になった設定。ロケ撮影を行った、被災地である岩手県陸前高田市の七夕祭りは今年は中止になったが「来年はたくさんの笑顔のなか、七夕祭りが行われますように」という出演者、スタッフの思いを込めた手作りの山車を寄贈している。

戸羽太・陸前高田市長(50)から感謝の手紙が読み上げられると、上野は「東北の皆さんの思いを寄せてドラマを作れることをうれしく思います」と涙ぐんだ。「このドラマを見て、明日も頑張ろうという気持ちになってほしい。生きるエネルギーだったり、明るい気持ちになっていただけたら。母の死を乗り越えて、成長した朝顔と再会できるのを皆さんも楽しみにしていてください」と話した。