吉本新喜劇の元座長で、大阪市議会議長を務めた船場太郎(本名・松原昌平)さんが27日、亡くなった。81歳。大阪市議会事務局によると、この日午後、連絡があったという。葬儀は親族の意向で密葬で行う。

船場さんは花登プロダクションを経て65年、新喜劇入団。故花紀京さん、故岡八郎さん、故木村進さんらと新喜劇を支えた。木村さんと並ぶ「二枚目」の看板役者だった。気弱な坊ちゃん役が多く、「せん・ばたろうです」「クワ~クワ~クワ~」のギャグで人気を集めた。

新喜劇の世代交代が進められ、91年に退団。都島区から大阪市議選に出馬し当選。6期24年、議員を務め、議長も担った。19年には旭日小綬賞を受賞した。

地元関係者によると、15年に議員を退いてからも、地域振興に協力するなどしていたが、原哲男さん、山田スミ子さんらに続き、19年5月には木村さんも死去。相次いでかつての仲間を失い、船場さんは当時、日刊スポーツの取材に「寂しいことばっかりや。周りの人がほとんど亡くなっていく…。寂しいですね、寂しい。残念…」とショックを吐露していた。