NHK仙台放送局が制作し、来年3月にBSプレミアムで放送予定の宮城発地域ドラマ「ペペロンチーノ」のロケ取材会が4日、宮城・大郷町で行われ、主演の草なぎ剛(46)、吉田羊(年齢未公表)、矢田亜希子(41)が出席した。

来年3月で、東日本大震災から節目の10年を迎える。甚大な被害にあった牡鹿半島がドラマの舞台で、草なぎ演じる主人公はイタリアン・レストランのオーナーシェフで、津波で店が流されてしまう。苦難を乗り越えた10年後、目の前には一体どんな景色が広がっているのか? 被災地で生きる人たちの心の機微に触れるストーリーになっている。主役の草なぎは「震災を風化させてはいけないという気持ちもある。真心を持って、1つの作品を作れればと思っている。被災された方の気持ちに寄り添える役にしたい」と抱負を述べた。

草なぎの妻を演じる吉田羊と、同級生役の矢田亜希子は今回、初めて被災地へ足を運んだ。矢田は「10年目という節目の作品に携われて光栄。被災された方の気持ちに寄り添って、丁寧にこの役を演じたい」と意気込み、吉田は「今の街の様子を吸収して、すてきな街の様子をみなさんに伝えられればいいなと思う。ドラマを見ながら、大切な人の笑顔を思い浮かべていただけたらうれしい」と願った。撮影は、すでに3日からクランクインし、今月中旬まで女川町や石巻市などで撮影を続けていく。【相沢孔志】

※なぎは弓ヘンに前の旧字体その下に刀