バンド、ムーンライダーズのキーボーディストで、数多くのCM音楽などを手がけてきたミュージシャンの岡田徹(おかだ・とおる)さんが、心不全のため2月14日午前に亡くなっていたことが分かった。73歳だった。所属レコード会社が発表した。葬儀は、家族葬ですでに執り行っているという。

発表では「岡田徹は、かつて自身も暮らした地である狭山で開催されるハイドパーク・ミュージック・フェスティバル(4月29日、30日)への出演を目標に希望を持ってリハビリに励んでおりました。残念ながら出演はかなわなくなってしまいましたが、ムーンライダーズとして岡田の想いと共にステージに臨みたいと思っております」とした。

また「1970年代初頭からからスタートした岡田徹のミュージシャンとしての長い旅ですが、これからも岡田のたくさんの楽曲と共に途絶えることなく続いていくものと存じます。長きに渡り岡田徹と仕事を共にしてくださった皆様、そして岡田徹の音楽を愛してくださったファンの皆様に心よりお礼を申し上げます」とした。

岡田さんは、1949年(昭24)4月23日、東京都生まれ。父はNHKアナウンサーだった岡田実さん。73年に鈴木慶一率いるロックバンド「はちみつぱい」に加入し、解散後は同バンドメンバーを母体とした「ムーンライダーズ」の一員として活動した。

その後も、AMOR、LIFE GOES ONなどのバンドに参加しながら、プリンセス・プリンセスのミニアルバム「Kissで犯罪(クライム)」や、坂本美雨、BEGINらの作品のプロデュースや、「ドコモダケのうた」など数多くのCM曲を手がけていた。