「カリスマで司会の天才でした」。TBS系「クイズダービー」で88年から2年間、アシスタントディレクターとして番組制作に関わった男性スタッフ(51)が振り返る。「番組は収録でしたが、生放送のように進行する方で、30分番組を32~33分で収録する。だから編集がほとんど必要ありませんでした」。巨泉さんは出演者の緊張感を大切にしたいという思いから、収録番組でもテンポとライブ感にこだわった。そこは徹底しており、出演者がしゃべりすぎると、さえぎることもあったという。
一方で、内容には一切、妥協しなかった。「気に入らない問題があると、怒ることもあり、打ち合わせは常にピリピリでした」。複数の放送作家が、毎日のように巨泉さんの目にかなう問題を作成する作業に追われていた。
収録現場を離れると、スタッフと旅行に行くこともあった。カラオケを楽しむこともあり「オンとオフの使い分けも上手な方でした」。
同局系「ギミア・ぶれいく」プロデューサーだった難波一弘氏は「テレビ放送の成すべき役割に明確な姿勢があり、数字が見込めそうもない企画でも、意義あることはやるべきと励ましていただいたことは大切な思い出です」とコメントした。