尾上菊五郎(74)中村吉右衛門(72)が12日、都内で、東京・国立劇場11月歌舞伎公演「仮名手本忠臣蔵 第2部」(11月2~26日)の会見を行った。今月から12月の3カ月で、全段通し上演する企画。
5、6段目で早野勘平を演じる菊五郎は「何回やっても難しい役。初心に帰って新しい気持ちでつとめたい」、7段目で大星由良之助を演じる吉右衛門は「最後の最後にだけ本心を出す、それでもって舞台を締めなければならない。何度やってもこれだというものに行き着いていない。今回、何とか何かをつかみたい」。それぞれが当たり役を演じるが、芸の道の難しさを語った。
笑いの絶えない会見だった。菊五郎は、歌舞伎座で公演中の橋之助あらため8代目中村芝翫襲名の初日の口上で、不倫が報じられた芝翫に対し「これからはキョロキョロしないで…」と言い、観客の爆笑を誘ったばかり。菊五郎は「あんまり共演してないから言うことなくて、くだらないこと言って怒られた」。
また、今年3月に胃潰瘍で休養したことについては「酒もたばこもやめました。…うっそ! 胃潰瘍になって、検査する時には治っていたんです。だから大丈夫です」と、万全をアピールした。
吉右衛門も笑わせた。7段目の由良之助は、祇園の一力茶屋で遊んでいる風を装いながら、あだ討ちの準備をすすめている設定。吉右衛門は「遊びのことは隣の菊五郎さんに聞いて…」。菊五郎は手をぶんぶん振って苦笑いだった。